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がん治療の素朴な疑問

2012/3/13

Part.4

告知される患者の気持ちと、主治医の決定

はにわきみこ

家族「心ない告知の言葉とタイミングに、希望が打ち砕かれました」
医師「事実を伝える必要はあるが、その方法には細心の注意が必要です」

【POINT】
・告知の仕方、言葉の選び方には、医師によってばらつきが。
・医師は日常、患者は一生に一度。告知のダメージには温度差があります。
・確定診断で治療法が決まれば、どの科が主治医になるかが決まります。



栃木県立がんセンター 研究所長 兼 大腸外科部長の固武健二郎氏

はにわ:患者さんへの告知について教えてください。
友人のお父さんの例なんですが、胃がんの手術を受けてさあ退院、という前日に医師から話があったそうなんです。「切ってみたら中に水がたまっていて、組織検査をしたところ悪性だった。余命は6カ月だろう」と。患者本人も家族も「明日退院だ!」って喜んでいる時にそんな話をされてがっくりきた、という話なのです。

 実際は、宣告された6カ月を過ぎてもお元気ですし、治療を続けていますが、その時は本当に落ち込んでしまって、かわいそうでした。

固武Dr:悪い知らせであっても、我々は患者さんやご家族にお伝えしなけれなりません。でも、その退院で喜んでいる時に伝えたのは少し問題ですね。悪い知らせをどうやってご本人に、ストレスの少ない方法で伝えたらいいかは、いろいろな人が考えて発信しています。そんな情報にアンテナを張っている医師は、心の準備のできていない患者さんに、いきなり告知をすることはしないはずです。

はにわ:黙っているわけにはいかない。でも、事実を単に伝えればいい、というわけではないんですね。

固武Dr:伝え方のスキルは、担当医によってちがいます。若いからダメかと言えばそうでもないし、ベテランだから上手いかと言えば、そうでもなかったりします。医療者側は改善していくべきだ、という批判はきちんと受け止めなければならないと思います。

はにわ:伝え方が上手い医師と、そうでない医師がいる。患者が希望を失うような説明の仕方は避けてほしい、と私達家族は伝えていいんですね。

固武Dr:患者さんに、がんであること、それをどう治療していくかを順序立てて説明して、納得してもらうためには医師に告知のスキルが求められます。でも残念ながら、今までの医師はそういう教育を十分に受ける機会がありませんでした。自分で一生懸命勉強している医師は、努力して情報を集めて、それなりの話し方ができる。でも、まだまだ合格点に満たない医師もいます。

 ただ、「患者さんが望みを失わないような説明をすること」は大変に難しいことです。告知の仕方も大切ですが、もっと重要なのは告知をした後の心のケアです。

はにわ:外科ではこれ以上どうしようもない、という状況になるときがありますよね。
・診断で、切れない状態だと分かった場合
・切ってもがんが取りきれなかった場合
・切ってはみたけれど手がつけられなくて閉じた場合、など。
そういう時は、患者としては西洋医学以外の治療法を試したいと思うこともあると思うんです。医師としてはどうお感じになりますか?

固武Dr:いわゆる代替医療ですね。もちろん患者さんに選択の自由がありますので、代替医療を選びたいという申し出があったとき、頭ごなしに否定はしません。ただ、治療に悪影響を及ぼすようなもの、法外に高額で明らかに営利目的のものなど、「止めた方がいいかも」と伝えることはあります。

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