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がん治療の素朴な疑問

2012/2/28

Part.3

他病院を紹介されることとは?

はにわきみこ

はにわ:なるほど。でも、10分しかない面談時間ではそこまでの説明はできませんね。

固武Dr:この病院では、入院してから手術の前日か前々日に、麻酔科医が患者さんのベッドサイドに挨拶に行って、問診や診察をします。病院によっては、この一連の作業を外来で行うこともあります。手術が決まったら、麻酔科外来に行って、いろいろ説明を聞いて心の準備をする、という流れですね。その時点で「この病院では難しい」とリスクが分かれば、チーム内で相談をして、他の病院を紹介する場合もあります。

はにわ:入院してから病院が変わる、という可能性はありますか?

固武Dr:いいえ。手術の方針が決まれば外来で手術前の検査を始めますので、その間にリスクを判定します。入院前に、この病院で担当するかどうかは決まりますね。

はにわ:手術前の、検査をしている期間に、どの病院で手術をするのがよいのかも判断されるのですね。

固武Dr:そうですね。手術前の検査の目的は大きく2つに分かれます。ひとつは、がんの種類を確定したり、がんの大きさや広がり具合を調べたりするもの。もうひとつは、手術をするための検査。これを並行して行っていきます。若い方でしたら、心電図と呼吸機能の検査程度ですけれども。心電図に問題があったり、問診で胸が痛いといった症状のある方は、その点をさらに詳しく検査していきます。

はにわ: がんの状態とは別に、他の要因で別の病院を紹介されるケースがある。この事実を患者側が知っていれば、不安にならずにすみますね。

 ところで、外科手術となった場合、患者の年齢は問題になりませんか? 父は72歳で手術を受けましたが、そんな年齢で体が耐えられるのか、と心配でした。

固武Dr:患者さんの年齢がどんどん高齢化していますので、どの施設でも80歳までは高齢だから手術のリスクが高いぞ、という感覚ではないと思いますね。しかし、80歳を越えると要注意で、軽い手術ならばいいけれど、大きな手術ならば相当慎重にならなければ、と考えます。85歳を越えると、手術が本当に必要か、メリットがあるのかを、考えます。

はにわ:私の祖母は86歳で大腸がんの手術を受け人工肛門にしています。生活の質を考えた上での選択で、本人の強い希望があってのことでした。

固武Dr:高齢者の手術を考える場合は、暦上の年齢とともに体力の年齢を考えることも必要です。若くても重い合併症があって手術のリスクが高い方もいれば、85歳でもお元気でリスクの低い方もいらっしゃいますから。合併症の程度や心臓や肺、腎臓などの機能を十分に評価することが大切です。もうひとつ重要なことはその手術に意味があるかどうかです。たとえば90歳で早期がんが見つかったけれど、まったく症状がないとか症状が軽い場合、手術するかどうかは、その人の平均余命や、その後のがんの進行状態を予測して手術の必要性を考えることになると思います。つまり、とりわけ高齢者では、手術によるプラスの効果と、手術のリスクというマイナスの効果のバランスを考えなければなりませんね。


はにわ:祖母の場合、体力があって他の病気がなかったからできたことなんですね。手術以外の治療はしていませんが、再発もなく90歳を越える今も元気にしています。結果としては手術したことはプラスでした。父も大手術を受けましたが、術後2年半たって元気です。今振り返ると、私は、外科手術に必要以上に恐怖感を持っていたのだな、と感じます。

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