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2009/2/24

医師への質問 応用編 手術前後に抗がん剤治療は必要?

 
 胃がん監修:
京都大学消化管外科教授 坂井 義治
  
 
 手術の前あるいは後に、抗がん剤治療を受ける必要がありますか。

 胃がんについては、国内109施設が参加した共同研究で、ステージII期、III期の人は、手術の後、再発を予防するために経口抗がん剤のS-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウムの合剤)を1年間飲んだほうが、手術だけを受けた人に対して生存率が有意に高まることが科学的に証明されています。S-1は、大腸がんなどで使われる5-FUを改良し、抗がん作用を強く、副作用を低くした薬です。吐き気、食欲不振、白血球減少、皮膚の色が濃くなる色素沈着などといった副作用が出る人もいますが、多くの人は、S-1を1年間服用しながら、仕事や家事など通常の生活を続けられます。

 一方、がんが大きい場合に、抗がん剤を投与して病巣を小さくしてから手術を行う術前化学療法については、まだ、臨床試験で有効性が評価されている段階にあり標準治療として確立していません。手術の前に抗がん剤を投与してがんが小さくなれば、病巣の切除がより確実にできるようになりますし、手術でがんが取り切れないと思われるようなケースでも手術できるようになると期待されます。しかし、抗がん剤が効かなければ、手術のタイミングが遅くなってしまうばかりか、副作用で手術が難しくなってしまう場合もありえます。

 そのため、術前化学療法を受けるかどうかは、メリット、デメリットを聞き、いまのところ臨床試験段階の治療であることを知った上で、慎重に考える必要があります。

(まとめ:福島 安紀)

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