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2008/9/24

医師への質問 応用編 手術、化学放射線療法それぞれのメリット・デメリットは?

 
 食道がん監修:京都大学医学部消化器内科准教授 武藤 学  
 
食道がんの治療法には、「手術」と「化学療法と放射線療法を組み合わせた治療(化学放射線療法)」があると聞きました。それぞれの治療法の治療成績とメリットとデメリットを教えてください。

 手術の主なメリットは、病巣が取り除ければがんが治る可能性が比較的高いことで、デメリットは、日本の専門施設のレベルは世界的にみて高いものの、他の臓器の手術治療に比べて体への負担(侵襲)が大きく、がんのある場所によっては声を失ったりすることもあることです。

 一方、化学放射線治療のメリットは、手術に比べれば侵襲が低く臓器そのものと機能が温存できること、I期であれば手術と同じくらいの治療成績が期待できることです。これに対し、治療期間が長く、食道炎や白血球低下などの副作用が出たり、まれに、治療後しばらく経ってから心臓や肺に水がたまるなどの晩期障害が起こる危険性がある、さらにがんが一度消えても再発する確率が5割近い場合もあることがデメリットといえます。

 どちらの治療法を選ぶかは、あなたのがんの進行度や年齢、合併疾患、腫瘍のある場所、価値観などによって異なります。がんのステージで分けると、I期であれば手術と化学放射線治療の治療成績はほぼ同じだろうと考えられており、II期とIII期では、術前に化学療法をしてから手術を行うのが日本では標準治療です。がんが食道周囲の臓器まで広がっている場合には、手術でがんを取り除けませんので、化学放射線療法を行います。いずれにせよ食道がんの治療は、内視鏡治療だけでがんを切除できるごく早期の人以外、体に大きな負担を伴うものです。担当の医師にそれぞれの治療法の治療成績、メリットとデメリット、あなたにとってどういう治療法が適しているのか説明を聞き、納得して治療を受けましょう。

 万が一、担当医が示した治療方針がチームで話し合われたものではなく個人的な意見だとしたら、別の立場の医師(担当医が外科医なら内科医や放射線治療医、内科医なら外科医に聞く)にも意見を聞くこと(セカンドオピニオン)をお勧めします。

(まとめ:福島 安紀)

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