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2008/9/24

医師への質問 応用編 内視鏡治療は可能ですか?

 
 食道がん監修:京都大学医学部消化器内科准教授 武藤 学  
 
私の場合、内視鏡治療は受けられますか。また、内視鏡治療を受けて、予想以上に進行していたときにはどういった治療が必要になるのでしょうか。

 内視鏡だけで治療が完了するかどうかは、がんの深達度によって決まります。食道の壁は、内側から上皮、粘膜固有層、粘膜下層、固有筋層、外膜の5層に分かれていますが、標準的には、がんが粘膜内にとどまっていて、リンパ節や他の臓器への転移がなければ、内視鏡治療だけでがんを治せる可能性があります。内視鏡治療の適応を決める判断は難しい場合もありますので、早期がんの方は自分が内視鏡治療の適応になるか確認しましょう。

 一方で、内視鏡治療で取った組織を顕微鏡で見て調べる病理検査を行うと、予想以上にがんが進行している場合があります。最近では診断技術が進んできてはいますが、食道がんの治療件数が多い病院でさえ、内視鏡治療になるか手術になるかの判断が難しい患者さんの場合では、画像検査などによって内視鏡治療前に予測した深達度と内視鏡で取った組織をきちんと調べた結果が合致する正診率は5〜6割程度とも言われています。逆にいえば、4〜5割の人は予想に反した結果になるかもしれません。

 そのため内視鏡治療が選択された場合でも、病理検査の結果、予想以上にがんが深い、あるいは浅いが血管やリンパ管までがんが入り込んでいることが明らかになった場合には、その後どのような治療の選択があるのか(例えば、手術になるのか、あるいは抗がん剤と放射線治療を組み合わせた治療が必要になるのか)確認しておくとよいでしょう。逆に、少し深いかもしれないと想定された場合でも実際には浅い場合もあり得ますので、その可能性がないかも確認しておいた方がいいでしょう。

 内視鏡治療だけでがんの治療が終われば体への負担は最小限で済みますが、患者さんにとって最も大切なのは、進行度に応じて適切な治療を受けることです。なかには、内視鏡治療だけに熱心でその後のことを考えていない医療機関もあるので、担当する医師が様々なケースを想定して次の治療方針を立てているか聞いておきましょう。

(まとめ:福島 安紀)

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