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2008/5/20

医師に聞くべき質問 応用編 部分切除を受けることは可能ですか?

 
 腎がん監修:京都大学医学部泌尿器科学教室教授 小川 修  
 
◆こんな質問をしてみましょう
 部分切除を受けることは可能ですか。部分切除が無理だとしたら、それはなぜですか。

 部分切除は、腫瘍とその周囲の組織だけを部分的にくり抜いて切除し、がんのある側の腎臓の機能を温存する手術法です。がんのできた場所にもよりますが、腫瘍の大きさが4センチ未満であれば、部分切除でも全摘でも再発率や生存率に差がないことが科学的に証明されており、部分切除も標準治療のひとつと考えられています。また、がんが4センチより大きくても、反対側の腎臓の機能の悪い人や腎臓が既に1つしかない人は可能であれば部分切除が勧められます。

 部分切除の長所は、腎臓が2つ残るため、全摘したときと比べて、事故で腎臓が傷ついたときや高血圧、糖尿病などで腎機能が低下したときに、腎不全になりにくいことです。前述のように2つある腎臓のうち1つを取っても、残りの腎臓が健康であれば問題はありませんが、生活習慣病などによって腎機能が低下するリスクを考えると、温存できるものは残したほうがよいと考える医師や患者が増えています。一方で短所は、目に見えないくらい小さながんが残っている危険性がゼロではないため、局所再発するリスクが2〜3%あることです。あなたの場合、部分切除ができるのか、無理だとしたらそれはなぜなのか、担当の先生によく説明を聞き、納得して手術を受けるようにしましょう。

 ところで、全摘手術に比べると部分切除は難易度の高い手術です。この手術については経験豊富な医療機関で受けたほうがよいでしょう。あくまで目安ですが、腎臓がんの手術を年間20例以上行っている医療機関であれば、この分野で経験豊富な医師がいる可能性が高いといえます。特に、腹腔鏡と呼ばれる内視鏡を使って部分切除を行う病院は限られます。腹腔鏡を使った部分切除術を受ける場合には、日本泌尿器科学会と日本Endourology・ESWL学会認定の「腹腔鏡認定医」のいる病院で、部分切除の症例数も確認した上で受けたほうがよいでしょう。

(まとめ:福島 安紀)

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