このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

新着一覧へ

親ががんにかかったら

2011/9/20

【自宅療養編】第10回

過去の遺恨は水に流し、今ここにある命に感謝を・・・

はにわきみこ

 実をいえば私たち姉妹と父は「非常に仲がいい」わけではありません。昔から、面と向かうとお互い「何を話したらいいのか分からない」という雰囲気で、その状態のまま、現在に至っています。「家族は仲良く」は理想であって、義務ではありません。

 でも、もし昔のいやな出来事を根に持って、親に優しくできないならば、私達の世代が発想を変えるべきでしょう。いずれ訪れる別れの時に、しこりを残さないように。解決のチャンスは、今しかないのですから。

家族間の恨みつらみは割り切って

 親との関係がギクシャクしている。昔の事件が忘れられず、どうしても許すことができない。そういう家族も少なくないと思います。きょうだいの間でも、親と近しい役どころ、離れている方がうまくいく役どころ、と役割分担があるのが現実ではないでしょうか。

 もし、親との関係が悪かったとしても、親が病を得たことは「仲直りのよい機会」だと思います。親は物理的にも精神的にも助けを必要としている状態。手助けをしやすい環境が整っていると言えるのです。

 過去にどんな事情があったとはいっても、今現在、親は老齢で、しかも病気を患って弱っています。「あのときのことは許せない」と、昔の話を持ち出して責めるのは、酷だと思うのです。

 家庭は法廷ではありません。「どちらが悪かったのか」を掘り下げても不毛です。「どうすればこれからの時間を楽しく過ごせるか」を考えた方が、ずっと建設的。順番から行けば、この世に別れを告げるのは親の方が先、残された時間は短いのです。

 「ありがとう」「ごめんなさい」「許してください」そして「愛しています」―。ハワイに伝わる癒しの方法である「ホ・オポノポノ」は、これらの言葉を唱えれば心の浄化が起こると説いています。

 離れている時は、つい、忘れがちなこと。それは、親がいたからこそ、私はこの世に生まれてきたということ。親は感謝されるべき存在ということです。親は歳をとって不自由を感じています。一緒に過ごすことで、初めて現実が見え、何をすべきかがわかります。だからこそ先に「大丈夫? 何か手伝えることはない?」と歩み寄るのが、私たちの役目だと思います。

 日本には「水に流す」という言葉があります。もし過去にこだわりがあったとしても、今はまさに、水に流すべき時。それが、自分にとっても、親にとっても、大きな救いになることは間違いありません。仲良し家族「ごっこ」でもいい、そんな時間を作ってみては、と思うのです。

ポイント

・相手を変えることはできない。変われるのは自分
・後悔したくないなら「水に流す」努力を

  • 1
  • 2
この記事を友達に伝える印刷用ページ