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親ががんにかかったら

2011/9/13

【自宅療養編】第9回

散歩は、リハビリだけでなく物忘れ対策にも有効

はにわきみこ

父に物忘れの症状が・・・

 2011年、父は74歳になりました。がんの治療は成功しましたが、その後の社会復帰は未だ達成されていません。病気を得て以来、すっかり「ご隠居」時代に突入した感があります。

 父の様子が少し変だな、と思い始めたのは、退院後の2010年の年末でした。自分が物を置いた場所を忘れる、日にちを何度も確認する、というのが最初の兆候です。

 専門病院を探して、物忘れ外来で検査を受けたのは、翌2011年2月のこと。長谷川式認知症診断法(HDS-R)により、ごく初期のアルツハイマー型の認知症の疑いがある、と診断されました。苦手になっているのは、日時、自分が今いる場所を認識すること、新しく物事を覚えることです。ただ、今すぐに生活に困ることはないレベル。

 対策の1つは薬物治療です。医師との相談の結果、アリセプト(一般名:塩酸ドネペジル)を服用し、今の状態より悪化させない、という方針が決定しました。現在は、この薬をホームドクターから処方してもらっています。

 しかし、この薬は症状の進行を遅らせるだけで、治癒が見込めるわけではありません。並行して、日常生活の中にも工夫が必要です。

 認知症防止によいと言われるのがウォーキングです。足の裏を交互に地面につけ、体を動かすことで血行が促進され、脳に酸素が運ばれます。歩くことは、牛の乳を搾る動作に例えて、ミルキングアクションと呼ばれますが、単調でリズミカルなこの動きが、人間の体には必要なのだそうです。がん治療後の体力を取り戻すだけでなく、スッキリとした脳の働きを促すためにも、散歩は不可欠なのでした。

 実家でもどうにか歩いてほしいと、私は、父のために「ウォーキング用ポール」を購入しました。昨年から、私は神社へのウォーキングに、ノルディックウォーク用のポールを使いはじめ、運動効果を実感しています。そこで、高齢者向けに開発された、お手頃価格のポールを父に渡し、「これを使うと、上半身も鍛えられて、より価値があるウォーキングになるんだよ」と説明しました。

 最近の父は、わが家に来るときは車にポールを積んできて、私と一緒に、朝、ウォーキングをするようになっています。とはいっても、母に聞くと「外面がいいから、娘の前では熱心にやるけど、1人になったらしないのよ」とのこと。残念な現実ですが、体を鍛えることは他人が代わってあげることはできません。根気よく、繰り返し、一緒にやろうと働きかけを続けるつもりです。

ポイント

・脳に刺激を与えるためにも散歩は有効
・ポールウォーキングなら上半身にも運動効果

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