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親ががんにかかったら

2011/9/13

【自宅療養編】第9回

散歩は、リハビリだけでなく物忘れ対策にも有効

はにわきみこ

 父にがんが見つかったのは、72歳の時。毎日タバコとウィスキーを口にしていたことを思えば、体は丈夫だったのでしょう。しかし、治療後にタバコとお酒、そして仕事からも遠ざかってしまった父は、張り合いを失い、何事に対しても「やる気」が出ないようです。父の体重は10kg減少、同時に筋力も低下。さらには、刺激のない生活の影響か、物忘れという不安要素も浮上してきました。

 そんな父の場合、リハビリ&物忘れ防止の切り札は「散歩」です。

歩いて筋肉増強、血流改善

 私が埼玉県の山間部に引っ越したのは、2001年のこと。パートナーの家に同居する形で田舎暮らしが始まりました。野生のアライグマや鹿が出没する里山で、父が生まれ育った土地に雰囲気が似ています。

 父は以前から、この家に遊びに来ると、草を刈ったり植木を剪定したりと熱心に働いてくれていました。

 がん治療後のリハビリも、田舎へ遊びに来ることの延長で展開できれば、と私は考えました。都合のいいことに、この家から2kmのところに、地元の神社があります。私自身、3年前からこの神社へ往復4kmのウォーキングをするようになっていました。そこで朝のウォーキングに、両親を誘ってみることにしたのです。

 仕事柄、定期的にダイエットに効く運動を実践して記事にしている私です。父に「仕事で毎日歩かなければならないから、付き合って」と頼むのは簡単なことでした。田舎に来ると張り切って、朝4時30分には起き出して庭仕事をする父に「神社に行ってラジオ体操をしたいから、朝6時に出発しよう」と提案してみました。

 こうして、父母がわが家に滞在するときは、朝、神社へ歩いて行き、そこでラジオ体操をすることになりました。父は、最初の頃は、お腹の具合が悪くなって山の中に消えたり、神社のトイレにこもったり。まだまだ十分に運動ができる状態ではありませんでした。1人で行けと言われたら絶対に出掛けなかったことでしょう。それでも、時間の経過とともに、運動できるだけの体力がついてきました。

 神社まではずっと緩やかな上り坂。実はかなりハードなウォーキングコースなのです。

 この神社では、春と夏に祭りがあります。春は、参加者1人ひとりが竹と和紙で作った旗を持って、4kmを練り歩きます。父は、がん治療後、この祭りに2回参加しました。「花がいっぱいの、こういう田舎道だったら歩くのも楽しい。今の住まいは住宅街でつまらない」と父は言います。現在は、月1回の漢方医訪問と組み合わせて、田舎への滞在を定番化させているところです。

 リハビリも、やるなら楽しく。神社を詣でるのは、健康祈願という意味でもいいのでは、と思っています。

ポイント

・ありがたみがあり、習慣化しやすい「近所の神仏詣」
・散歩にはできるだけ家族が同行、毎日の生活リズムに組み込もう

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