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親ががんにかかったら

2011/8/23

【自宅療養編】第6回

退院後の「元患者」への接し方

はにわきみこ

家族内イベントを強化、あの手この手で外出を提案

 数年前、私が開腹手術を受けた後、リハビリのためにしたことは「ショッピングモールに行って歩く」ことでした。ウィンドーショッピングをしながらだったら、楽しく歩けると考えたのです。

 ショッピングモールは、暑さ寒さ、雨も日差しも気にならず、トイレにも困りません。女性には特にお薦めです。とはいえ、父は、ごく一般的な中高年男性。買い物には興味がありません。

 そこで考えたのが、ホームセンターや、家電量販店へ買い物に行く時に、車を運転してもらうことでした。実家で車を運転できるのは父一人。買い物は嫌いな父でも、運転ができない母に頼まれれば、外出のきっかけになると考えたのです。

 運転だけではたいした運動にはなりませんが、家でゴロゴロしているよりは、よっぽどましです。まずは外出の機会を増やして、少しでも体を動かすことから始めようと思いました。

 ただし、1つ問題がありました。発病の2〜3年前から、父は、知らない土地への運転を避けるようになっていました。知らない道を走るのは気が進まないのです。そこで私は、持ち運び可能なナビゲーションシステムを選んで、実家に1台送ることにしました。

 機種は私の愛用品と同じ物をセレクト。価格が手ごろなこと、バッグに入れて歩きながら使えること、私が操作に慣れているので教えることができることがその理由です。

 母はすぐにカーナビの操作を習得しました。現在位置が分かるので、道に迷っても対策を練ることができるのは大きなメリットです。

 また、体を温めれば免疫力が上がる!と考え、近所にある日帰り温泉のデータをカーナビに登録しておいて、寄り道を勧めました。

 食べると下痢をする、外食がまだ難しい、という時期は、私が実家を訪ねて運転手を担当。花や紅葉が楽しめる神社、季節のお墓参り、温泉など、さりげなく散歩ができるルートを提案しては、お出掛けに連れ出しました。

 少しずつ体力がついてきたら、電車に乗って「小さな旅」をしてみるのもいいものです。実際、2005年に乳がんの手術を受けた母は、定期的に私と「東京都内の小さな旅」を楽しんでいます。母は、花の写真を撮るのが趣味なので、季節に応じて訪れたい場所があるのです。

 リハビリは、我慢や根性を要求されるスパルタ方式ではつらいもの。本人が楽しめる方法を見つけることが、成功の秘訣だと実感しています。

ポイント

・楽しいお出掛けを通して、体力増強
・自発的に動きたくなる小道具を用意しよう

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