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親ががんにかかったら

2011/8/2

【自宅療養編】第4回

主治医は万能ではない〜受診先は目的別に選ぶ

はにわきみこ

 手術を受けたがん専門病院には、退院後も定期的に通うことになります。傷口の状態を確認し、再発がないか検査を行っていくのです。退院後すぐは月1回、問題がなければ、2カ月に1回、3カ月に1回、と検査の間隔は長くなっていきます。

 それとは別に、ちょっとした体調変化を相談するために、地元のホームドクターと付き合いを密にしておくと、何かと安心です。

手術を受けた病院は「がんだけを専門に診る研究所」

 父のがん治療は、実家の近くのがん専門病院で行われました。退院後は、定期的に主治医との面談があり、検査結果を確認します。朝一番で病院に行き、血液検査を行い、結果が出た頃に面談という流れです。

 主治医は週に何件も手術を手掛ける忙しい身です。月に1回しか会えないため、質問をし忘れることのないよう、事前にメモを準備していきました。父は「もう大丈夫、どこも悪くない」と言い張る傾向があります。そこで、家族が同席して、父の状態を正確に報告し、的確な質問をする必要があるのです。さらに、患者本人の前では主治医に聞きにくい、「物忘れについての不安」などは、手紙を書いて、受付の時に「面談前に先生に読んでもらいたいのですが」と言って渡してもらいました。

 この主治医への手紙には、「リハビリをさぼりがち、自己判断で無茶をしがちな父に、ガツンと注意してほしい」というお願いを書くこともありました。父にとって、主治医は大手術を成功させてくれた命の恩人であり、一目置いている存在です。その主治医の言葉であれば、父も素直に聞き入れると思ったからです。

 一方、術後の面談で、医師が気にしているのは、「術後に不具合は起こっていないか?」「再発の徴候はないか?」の2つだと感じます。外科医にとっては、切除、再生した患部にまつわるフォローが仕事のすべて、という印象です。

 例えば、「お酒はいつから飲んでもいいですか?」という質問には、検査結果を見て「そろそろ、ビールをコップ1杯ぐらいならいいでしょう」と答えてくれます。

 反対に、患部と直接関係がないと思われることについては「私の管轄外です」という雰囲気があります。

 例えば、父の手の皮膚が荒れて膿が出ていることを相談したときのことです。東洋医学に興味がある私は、皮膚の問題は水毒で、漢方薬が効くと考えているので、「漢方薬を出す病院へ行って、皮膚の問題を相談してもいいですか」と質問状にしたためておきました。勝手にほかの病院に行く前に、まずは主治医に相談するのが筋だと考えたためです。

 すると主治医は、「私はこの近所で漢方薬を処方をしている病院は知りません。でも、ご自身でよいと思われる病院に行くことは問題ありませんよ」との返事。漢方治療を否定するのではなく、「私は専門外だから分からないけれど、いいと思えることはやってみたら?」というニュアンスでした。そのとき、患者は目的に応じて病院を使い分けることが必要なのだ、と感じました。

ポイント

・質問事項は先にメモを渡して、聞き忘れを防止
・並行して通いたい病院、試したい治療があれば主治医に相談

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