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親ががんにかかったら

2011/7/12

【自宅療養編】第1回

術後の体の変化〜癒着への不安と「すぐ出る」悩み

はにわきみこ

消化・吸収に障害、入れたら即出る下痢状態

 癒着予防に加え、術後の大きな悩みの1つが排泄の変化でした。

 父は、手術の前後で14日間の絶食を経験しています。縫い合わせた部分がきちんとつながらない「縫合不全」を起こしたため、回復食の開始時期が遅くなりました。父は、食道の一部と、胃のすべてを切除し、その部分を腸で再建しています。これからは、食べ物を消化する胃がないことに慣れていかねばなりません。

 ようやく回復食が始まって、すぐに気づいた問題は、排泄のこと。何を口にしても、そのまま出てきてしまうのです。入れたら即出る、下痢状態です。父は、箸を置いて5分もしないうちにトイレに立ち、15分以上戻ってきません。食べている時は嬉しそうですが、トイレから帰ってくるとげっそりと疲れています。

 「いずれは、胃の代わりに小腸が消化を行うようになります」と医師からは説明されましたが、体も急激な変化に驚いていたのでしょう。術後から退院までの間、「食べた物が栄養として吸収されていない」と感じる状態が続きました。

 再建した内臓では、食べ物を消化・吸収しにくいのは当然としても、なぜ、下痢になるのでしょう?

 どうやらそれは「腸が短くなった」ことと関係があるようです。大腸がんで腸を切除した場合、下痢は起きやすくなるといいます。大腸は、水分を吸収して不要になった食べ物のかすを便として形作り、一定期間保存する役割を果たしています。腸が短くなったことに比例して、水分の吸収能力が落ち、そのまま体外に水分が排出されてしまう。加えて、便をためておくスペースが減ったため、すぐに出すしかない、ということなのでしょう。

 同級生のお父さんが、大腸がんで手術を経験しています。彼もまた「食べるとすぐ出したくなるので、外出を減らしている」と話していました。父は、胃の再建のために腸を使ったので、その分、腸が短くなっているのです。大腸がん経験者と同じ問題が起こるのも、納得できる話でした。

 まずは「食べたらすぐ出る」体質に変わったのだ、と認めること。その上で、外出時はトイレの場所を事前に確認するなど、生活の仕方を工夫していくことになります。

ポイント

・腸が短くなると下痢を起こしやすい
・外出時には、トイレの場所を事前に確認

【参考サイト】
1)癒着どっとCOM(監修:東京慈恵会医科大学付属第三病院 外科講師 高尾 良彦先生)
www.kaken.co.jp/mamechishiki/yuchaku/

2)がん情報サービス(国立がん研究センターがん対策情報センター)
http://ganjoho.jp/public/
診断・治療方法>治療を受けるとき注意したいこと>リハビリテーション>大腸がん手術後の排便・排尿障害のリハビリテーション 「1.大腸がん手術後に発生する排便機能障害」

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