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2009/10/20

暮らしと生計−事前指示書を準備する

 大切な人の希望をまだ聞いていないのなら、話し合っておくべきでしょう。本人が医療チームの人たちに、自分の意思を直接伝えられなくなる時期がくるかもしれません。こういった決定は主治医や家族に任せたいと考える人たちもいますが、がんの患者の中には、自らの希望を伝えておくほうが安心できるという人も多くいます。本人がどのようなケアを望むのか尋ねておき、要望を理解しておくことで、決定を円滑に行うことができます。

・事前指示書は、患者自身が意思決定できないような場合に、どこまで治療をしたらいいか、そしてそれを誰が判断するのかなど、重要な問題を患者が事前に決めておく法的文書です。事前指示書を作成しておけば、患者は自身が希望する治療を受けることができます。この事前指示書には、尊厳死の宣言書(living will)や永続的委任状も含まれます。

・尊厳死の宣言書は、患者が自身で話せない状況になった場合に、どのような医療処置を望むかを、あらかじめ知らせておくものです。

・医療に関する永続的委任状は、患者自身で医療上の判断ができないような場合に、その判断をする代理人を指名するものです。代理人は患者が選び、医療代理人とよばれます。

 事前指示書を準備することは、あきらめるということではありません。今の段階で決断をしておけば、今後も主導権は患者本人が握ることになります。また、周囲に意思を示すことにもなり、その通りにしてもらえます。事前指示書を準備しておけば、あなたも患者本人も、将来の不安が軽くなり、毎日を精一杯過ごすことができるでしょう。

 事前指示書は、コピーして医療チームや病院の診療記録部門に渡し、あなたの手元にも1部置いておくとよいでしょう。それによって、患者の意思を確実に周囲に伝えておくことができます。

 これらの文書を書くのに弁護士ではなく、公証人が必要な場合があります。米国では州ごとに、尊厳死の宣言と永続的委任に関する法律があります※。これらの法律は重要な部分が細かい点で異なっている場合があります。ある州での尊厳死の宣言書や永続的委任状が、別の州では無効な場合もあります。詳細については、弁護士やソーシャルワーカーに相談してみてください。もしくは、州政府のウェブサイトで確認してみてください。

 大切な人と意見が合わないときは、お互いに歩み寄らなければなりませんが、最終的に決めるのは本人です。どうしても折り合いがつかないときは、他の人の助けが必要になるかもしれません。所属する教区の人、同じようにがんと向き合っている人、ホスピスで働く人などに相談してみるのもいいでしょう。

※監修者注釈:日本には、事前指示書や尊厳死の宣言などの意思表示が法的に有力とは規定されていません。しかし、意思表示は尊重されるべきことが複数のガイドラインで示されています。『終末期医療のガイドライン2009』(日本医師会)などを参考にして下さい。

(監修:聖隷三方原病院緩和支持治療科 森田 達也)

"The U.S. National Cancer Institute dose not currently endorse any foreign-language translations of NCI information by other organizations or individuals, and no such endorsement should be inferred."

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