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2009/9/1

家族との話し合い−小児および10代の子供たちとの話し合い

 パートナーが、子育てする体力のゆとりを取り戻せるまで待ってあげましょう。疲れがひどく、子供たちにかまってあげられないことに対して、自分を責めてしまうことも時にはあるでしょう。十分な休息を取り、精神的な支えを持つことで、こういった感情は次第に消えていきます。

 治療終了後、子供たちにどのように話すかは、これまでどのように説明してきたかによって異なります。子供たちの生活に影響を及ぼすような親の健康状態については隠さず話すようにしましょう。今後の数週間および数カ月間にどのようなことが予想されるのかを子供たちに話しましょう。話す時には、前向きかつ希望をもって伝えることが大切です。また、これから数カ月または数年は、子供たちに同じように何度も繰り返し話すつもりでいてください。子供たちは自分たちが理解できることしか耳に入らないものですが、1週間という期間の間でさえ成長をみせるので、次第により多くのことを理解できるようになります。

 子供たちが、検査の結果を心配しながら待ったり、先のことを心配して気持ちが浮き沈みしたりしないように注意してください。何か家庭の状況が変わるようなことが確実に起こるとわかったときのみ彼らに打ち明けましょう。医療費のことなど、子供たちにはどうしようもない問題は話さないようにしましょう。医療費の支払いのため自分たちのライフスタイルが大きく変わる場合は、人生の避けがたい現実として受け入れさせることです。家計の変化に対応することで、子供たちは、人生における課題や喪失にいかに対応するかを学んでいきます。

 子供たちには、毎回の検査や症状についてすべて話す必要はありません。しかし、パートナーの日常生活に支障をきたすような長期間続く副作用が出現した場合は、きちんと話しましょう。パートナーが子供たちのために何かをしたり、どこかに行くということができなかった場合、子供たちは、自分たちに対して不満を感じている、または怒っているからだと思うかもしれません。(※注)

 子供たちがどのように感じているかよくわからないなら、子供と話してみましょう。子供たちの話を聞くことがなにより大切です。また、子供たちに何か変化や気になる点がみられないか、担任や家庭教師、身近にいる大人たちに相談するのもよいでしょう。

(※注) Harpham W.著、1997年版 『A Guide to Caring For Your Children』(HarperCollins Publisher Inc, New York, NY )より許諾を得て翻案。

●子供たちとの絆を深めるためのヒント

 『夫が病気になってからというもの、子供たちは夫のそばにいくことを嫌がります。子供たちは、どのように接したらよいのかわからないのです。いつも父親と仲が良かったのに、一緒に野球観戦に行ったり、何かをしたりする体力が今彼にないことが、子供たちにとって、とても大きな変化なのです。』--介護経験者のHarriett

 この時期に最も大切なことの一つは、たとえどんな状態であっても、子供たちを大好きだということを繰り返し伝え、そしてそれを行動で示し続けることです。次のようなことを子供たちに言ってみるのもいいでしょう。

・『私たちは、これからもずっとあなたを大切にするからね。』

・『たとえ治療が終わっても、本人(お母さん、お父さん、おじいさんなど)が回復するには時間がかかるの。以前のような体力はないかもしれないから、すべて今まで通りにはできなくても、あなたのことが大好きで、大切に思っている気持ちは変わらないわ。だから何か他に一緒に楽しめる方法を考えましょう。』

・『本人(お母さん、お父さん、おばあさん)は治療が終わった後も通院を続けるけど、それは元気でいてもらうために、私たちのできる限りのことをしてあげたいからなの。』

・『もしあなたが体のどこかに痛みを感じたとしても、がんになったということではないわ。それでも、痛いところがあるときには、様子をみてあげるから黙っていないで教えてね。』

・『あなたのしたことが、がんに何か影響を与えたりするようなことはないわ。だから、いつも通りでいていいのよ。完璧でいてほしいなんて思ってないの。どんなときでも大好きよ。』

・『怒ったりしないから、思ったことは何でも聞いたり話したりしていいのよ。気軽に話してくれると、私たちはとってもうれしいわ。』(子供と良好なコミュニケーションをとることができていれば、彼らが誤った情報に動揺することも少ないでしょう。)

・『怒ったり、悲しくなったり、喜んだり、怖く感じたり、心配になったり、感謝したり、いろんな風に感じてもかまわないのよ。あまりいい気分じゃないこともあると思うけど、私たちに話してくれることでスッキリすることもあるはずよ。』

●その他あなたにできること

・治療中に子供たちがしてくれたことすべてに感謝を示しましょう。家族が治療を受けている間、子供たちは、家事や幼いきょうだいの世話など数多くの大人の仕事を引き受けてくれます。あなたや他の家族がこれらの家事を再開できるようになったら、そのように伝え、大人の仕事から解放してあげましょう。そして子供に戻ってもかまわないことをはっきりと伝えましょう。もし自分たちがやらされてきたことすべてに対して子供たちが怒っているようなら、その怒りがどこから来ているのか理解するようにしてください。子供たちの話を聞き、どのように感じているのか話してもらいましょう。

・きょうだいの一人が治療中に、家の事を任されている他のきょうだいにこき使われていたと感じていたら、不満をきょうだいにではなく、あなたに話すように言いましょう。そして、あなたがその子のことを心配しているということを伝えましょう。また、あなたが再び家の中のことを取り仕切るようになったということをはっきりさせましょう。

・がんの治療により、大切な人の外観や動作が変わったとしても、愛情豊かな心優しい内面の持ち主であることには変わりがないということを子供たちに教えましょう。子供たちに質問させたり、思っていることを話すように勧めましょう。家族として共に時間を過ごして、子供たちが患者と一緒に過ごせるようにすることが大切です。

・普段より多くの時間を子供たちと過ごすようにしましょう。子供たちと一緒に何か楽しいことや、特別な行事を計画しましょう。また、ずっと欠席していた学校内外の活動があれば、再び参加できるようにしてあげてください。

・10代の子供の場合、情緒が不安定になったり、感情を態度として表現するかもしれません。がんのために自分の家族が他の家族と違っていることに戸惑いを覚えてよそよそしく振る舞ったり不機嫌な態度を示したりする子供もいれば、治療が終われば元通りの生活に戻ると信じ、何事もなかったかのよう振舞う子供もいます。高校卒業後に家を出るつもりだった子供は、今この時期に家族のもとを去ることに対して思い悩むかもしれません。いずれにせよ、この年頃に生じる様々な問題に対処しながら、彼らも家族のがんに立ち向かってきたことを忘れないでください。できれば彼らと関わりを持ち続け、可能な限りコミュニケーションをとるようにしてください。

(監修:名古屋市立大学医学部 明智 龍男)

"The U.S. National Cancer Institute dose not currently endorse any foreign-language translations of NCI information by other organizations or individuals, and no such endorsement should be inferred."

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