2009/4/7
この連載は、大切な誰かががんの治療を乗り越えることができるように手を差し伸べているあなたのためのものです。大切な人のケアをしているのだから、当たり前のことをやっているに過ぎず、自分が介護者だとは思っていないかもしれませんが、あなたは、“介護者”です。
家族が介護者となることもあれば、友人が介護者となるなど、さまざまな場合があり、それぞれの状況も違います。ですから、介護の方法もさまざまですし、どんなやり方が最善ということもありません。
介護という言葉は、診察とか食事の準備といった日々の行動を介助するという意味でも用いられますが、遠く離れていても介護をしている場合もあります。電話で患者のケアやサービスの手配をしなければならないこともあるでしょう。介護には、感情面や精神面でのサポートをするという意味もあります。あなたは、まさに今、あなたの大切な人のなかに沸き上がってきているたくさんの感情に向き合い、ときに葛藤しているのを支えているところかもしれません。話をし耳を傾け、そして、ただそこに一緒にいることがあなたのできる一番大事なことなのです。
このチャレンジングな状況で、一生懸命、ケアやサポートをすることは容易なことではありません。ほとんどの介護者が自分自身の感情や欲求を後回しにしてしまうのは自然なことで、患者本人のことだけに集中しようとして介護の仕事をたくさん抱え込んでしまいます。短期間ならいいでしょう。しかし、このような状態を長く続けることは困難であり、あなた自身の健康にもよくありません。もし、自分自身の健康と精神の管理ができないようなら、あなたは他の誰の世話もできません。よき介護者となるためには、自分自身をしっかり気遣うことが大切なのです。
『自分自身のことが自分でできること、例えば、できるだけ多くの情報を集めたり、あなたを手伝ってくれようとする人たちにどんどん用事を任せたりすることができれば、最高の介護者になれると思います。』--介護経験者のLeneice |
(監修:埼玉医科大学国際医療センター 大西 秀樹)
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