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2011/1/7

疲労・全身倦怠(7)

活動と休息

 日常習慣に変化が生じると、エネルギーの消費量の増大につながります。がんの患者さんは、物事の優先順位を決めて、適度なスケジュールを維持するべきです。医療専門家は、日常の活動や責務を援助してくれる支援サービスに関する情報を提供することによって、患者さんの助けとなります。患者さんのエネルギーを最大限に有効活用するため、医療専門家と協力して活動と休息の計画を作成することができます。睡眠時以外は横にならない、1時間以内の短い昼寝の時間を設ける、寝ている間はテレビやラジオなどの騒音を制限するなどの睡眠習慣を実践すれば、睡眠の内容が改善され、日中をより活動的に過ごせるようになってきます。

患者さんへの指導

 がんの患者さんの慢性疲労を治療するということは、その状況を受け入れて、それに対処する方法を学ぶということを意味します。がんの患者さんにおいては、疲労が慢性的な能力障害につながることがあります。疲労は、予測可能で一時的な治療の副作用である場合が多いのですが、それ以外の要因によって長期化することもあります。

 外来化学療法(外来患者向けの化学療法)を受けている患者さんにとって疲労は最も一般的な症状であるため、そうした患者さんは疲労の管理方法を学ぶべきです。患者さんが教わっておくべき事柄には以下のものがあります。

◎疲労とうつ病の違い
◎考えられる疲労の医学的原因(水分の不足、電解質のバランスの乱れ、呼吸困難、貧血)
◎一日の休息および活動のパターンを時間を追って観察すること
◎注意力を回復させるための活動(ウォーキング、ガーデニング、バードウォッチング)
◎特定の治療法の副作用である疲労を認識すること
◎現実的な運動プログラムに参加すること
◎疲労の原因となる活動を認識し、それを回避または変更すること
◎疲労の軽減に有用となりうる環境または活動の変化を特定すること
◎十分な食事と水分摂取の重要性
◎理学療法が神経や筋肉の衰弱に有用となりうるということ
◎呼吸療法が呼吸困難に有用となりうるということ
◎重要な日常活動を疲労の少ない時間に予定し、ストレスの生じる重要でない活動は取りやめること
◎ストレスを引き起こす状況を回避または変更すること
◎疲労を軽減するために行っている治療法に効果があるかどうかを観察すること

治療後の留意点

 この章は、少なくとも6カ月間がん治療を受けていない患者さんを対象に書かれています。治療を受けている最中の患者さんと治療が終了した後の患者さんとでは、疲労の原因が異なります。また、がん治療が終了した患者さんでは、疲労の治療方法も異なってきます。

 がん治療が完了した患者さんや無病状態と考えられる患者さんの疲労は、治療の最中の患者さんが経験する疲労とは異なる状態です。がん生存者の人では、疲労が生活の質(QOL)にかなり影響する場合があります。研究によると、骨髄移植の実施から最長で18年もの間、中等度から重度の疲労を感じ続けた患者さんもいたようです。タモキシフェンなどによる長期間の治療もまた疲労の原因になることがあります。脳腫瘍の治療を受けて治癒に至った小児では、疲労が原因となって数年後に学業不振に陥ることもあります。したがって、がん治療後の患者さんには長期の経過観察が重要になります。がんの生存者における疲労の原因を特定するには、身体的な原因を否定していく作業が必要になります。

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