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2010/12/28

疲労・全身倦怠(6)

治療

 明確にがんと関係づけられる疲労の原因はまだ解明されていないため、がんの患者さんの疲労に対する治療のほとんどは、症状に対する治療と精神的な支援となっています。こうした症状に対する治療には、鎮痛薬の投与量の調整、赤血球輸血または血球(血液細胞)増殖因子の投与、食事による鉄分およびビタミンの補給、抗うつ薬または精神刺激薬の投与などがあります。

精神刺激薬

 疲労はがんにおいて最もよくみられる症状の1つですが、疲労の治療に効果のある薬はほとんどありません。医療提供者は、うつ病の患者さんや無反応の患者さん、疲れ果てた患者さん、注意散漫な患者さん、弱り果てた患者さんなどに有用となる薬を少量だけ処方する場合があります。この種の薬(精神刺激薬)には、健康感を与え、疲労を軽減し、食欲を増進させる効果があります。これはモルヒネの鎮静効果を打ち消すのにも有用で、作用はすぐに現れます。しかしながら、この種の薬には不眠や多幸感、気分の変化を引き起こす可能性もあります。また長期間にわたって大量に投与される場合には、食欲減退、悪夢、不眠、多幸感、妄想症的な行動、心臓の異常などの原因となる可能性もあります。

貧血の治療

 貧血に関係する疲労の治療法としては赤血球輸血があります。輸血は貧血に効果的な治療法ですが、その副作用として、感染、即時型の輸血反応、移植片対宿主病、免疫機能の異常などが起こりえます。

 また、化学療法を受けている患者さんにおける貧血に関係する疲労の治療では、エポエチンαなど、骨髄での赤血球の産生を促進する薬が使用されることがあります。しかしこの種の薬には、生存期間を短縮したり、腫瘍の増殖を速めたりする可能性があります。この種の薬の危険性と有益性については担当の医師と話し合っておくべきでしょう。

運動

 運動(軽度から中等度の強さの歩行プログラムを含む)は多くのがんの患者さんにとって有益となります。がんの患者さんの中でも運動している人では、身体的エネルギーの増大、食欲の増進、身体機能の改善、生活の質(QOL)の改善、外観の改善、健康感の改善、責任感の向上、がんやがん治療に立ち向かう精神力の向上などがみられます。

 進行がんの患者さんやホスピスケアを受けている患者さんにとっても、運動は有益となる可能性があります。家族の方が患者さんの理学療法プログラムに関わることで、より良い結果が得られることがあります。

認知行動療法

 認知行動療法(CBT)は、様々な身体的障害の治療に療法士が使用する手法の1つで、身体的な要因が原因でないがん治療後の疲労もその対象となります。CBTでは、患者さんの意識(認知)に変化をもたらすことによって、その行動を変化させることを目標とします。CBTの実施は、以下のような因子に注目することによって、がん治療の実施後に生じた患者さんの疲労を軽減するのに有効となります。

◎がんという体験に対処することから生じるストレス
◎がんが再発するかもしれないという恐れ
◎疲労に対する異常な態度
◎不規則な睡眠または活動のパターン
◎社会的支援の欠如

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