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2010/10/26

性的能力(セクシャリティー)および生殖の問題(4)

■ホルモン療法に関係する因子

 前立腺がんに対するホルモン療法では、ホルモンの量が正常よりも低くなってしまうために性欲減退、勃起不全、オルガズムの問題などが生じてくることがあります。但し若い男性では、いつも同程度の性機能障害に陥るわけではありません。一部の治療施設では、ホルモン療法を遅らせることや間隔を空けて実施することによる、性的問題の予防が試みられています。これらの改良された治療法が若い男性の長期的な生存に影響を及ぼすかどうかは、まだ分かっていません。

 乳がんの女性の性的能力(セクシャリティー)や気分に対するタモキシフェンの影響については、はっきりとは分かっていません。

■心理的因子

 がんからの回復過程にある患者さんでは、以前の性行為ががんの原因だったのではないかといった不安や罪責感が生じてくることがしばしばあります。患者さんによっては、性行為によってがんが再発したり、パートナーにがんを移してしまうと信じている人もいます。患者さんには、こうした感情や心配事について医療専門家と話し合うことが重要となります。そうすることで、患者さんの間違った認識を正すことができ、患者さんは性的接触ではがんは移らないという安心感を得ることができます。

 性欲の喪失や性的な快感の減少は、うつ病によくみられる症状です。がんの患者さんでは、一般の健康な人々の集団と比べて、うつ病を発症する割合が高くなっています。担当の医師とご自身の感情について話し合うことが重要になります。うつ病の治療を受けることで性的問題が軽減される場合もあります。

 がんの治療では、自身の外見に対する患者さんの受け止め方に悪い影響を及ぼすような身体的変化が起こることがあります。こうした外見のために、患者さんが性的な魅力を失ってしまったと感じる場合もあります。患者さんがこうした感情や心配事について医療専門家と話し合うことが重要です。そうすることで患者さんは、こうした問題に対してどのように対処するのが効果的なのかを知ることができます。

 がんと診断されたことによるストレスと進行中のがん治療によるストレスによって、すでに問題が生じていたパートナーとの関係がより悪くなってしまうことがあります。性的な関係にも悪い影響が及ぶことがあります。将来を約束した恋人のいない患者さんの場合、新しくパートナーになろうとしている相手にがんの病歴を知られ拒絶されるのを恐れるあまり、付き合うのをやめてしまうこともあります。がんの治療後の生活に適応していく際に最も重要となることの1つが、がんと診断される前の、自身の性的能力(セクシャリティー)に関する患者さんの感じ方です。患者さんが自身の性的能力(セクシャリティー)に対して肯定的な感情をもっていた場合は、がんの治療後にも性行為を再開する可能性が高くなります。

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