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2010/6/29

人生の最後の数日間から数時間(4)

●せん妄

 終末期にはせん妄がよくみられます。

 最後の数日間になると、せん妄がよくみられます。患者さんによっては、錯乱状態や神経質になったり、落ち着きがなくなったりすることもあれば、幻覚(現実には存在しないものを見たり聞いたりすること)が生じることもあります。寡黙になって内にこもる患者さんもいます。

 せん妄は、脳における腫瘍の増殖といった、がんの直接的な作用が原因で生じることがあります。その他の原因には以下のものがあります。

◎心臓、腎臓、神経、筋肉などの機能を正常に保つ働きのある特定の化学物質の血中量の異常高値または異常低値
◎薬の副作用や薬物相互作用(特定の薬、生薬、食べ物などを一緒に摂取した場合にみられる体内での薬の効き方の変化)
◎特定の薬の使用やアルコール摂取の中止
◎脱水(必要な水分が体外へと失われた状態)
◎膀胱の充満や便秘
◎息切れ

 せん妄は、その原因を特定して治療することで制御できる可能性があります。

 治療法としては、せん妄の原因に応じて以下のものがあります。

◎特定の化学物質の血中量を是正するために薬を投与する。
◎せん妄の原因となっている薬を中止または減量する。
◎薬物相互作用を引き起こしている可能性があって終末期にはもはや有用ではない薬の使用を中止する(コレステロール値を下げる薬など)。
◎血流に水分を補充することによって脱水状態を治療する。

 最後の数時間にある患者さんに対しては、せん妄という症状自体への治療だけを行って、できるだけ快適な状態を維持するという決定が下される場合もあります。

 これらの症状を非常によく軽減できる薬があります。

 終末期には、せん妄とは無関係の幻覚もしばしば発生します。

 亡くなる間際の患者さんでは、すでに亡くなった愛する人に関する幻覚を体験することがよくあります。このような幻覚を体験している患者さんを見て、家族の方が苦痛を感じるのは正常なことです。聖職者や補助司祭などの、宗教的な相談を受ける専門家と話をすることがしばしば助けとなります。

●発熱

 終末期には発熱や感染症が多くみられます。終末期の患者さんでは医学的な問題が多数並存している場合が多いため、発熱の原因を特定するのが難しい場合や、治療を行うことがその患者さんにとって有益となるかを判断することが難しい場合があります。死を間近に控えた患者さんのなかには、発熱の原因に対する治療は受けずに、アセトアミノフェンの投与など、苦痛を和らげる処置だけを受けることを選ぶ人もいます。

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