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2010/6/8

人生の最後の数日間から数時間(1)

概要

 終末期に関する計画を立てることは、それだけの意義が得られる場合もあれば、困難に直面する場合もあります。

 終末期(人生の最後の時期)について考え計画を立てることは、患者さんやその家族にとって困難な時間となる場合があります。人にはそれぞれ固有のニーズがあり、対処方法もそれぞれで異なります。患者さん、家族、医療提供者の間で終末期について率直な話し合いがなされていれば、この過程も比較的容易なものとなります。多くの患者さんや家族にとって、この過程は人間的な成長の時間にもなりえます。こうした出来事は、当事者が自身について新たな発見をしたり、自分にとって最も大切なことが何であるかを認識したりするよい機会となります。

 本稿では、人生の最後の数日間から数時間に実施されるケアについて述べられており、さらに、よくみられる症状に対する治療法や発生しうる倫理的問題についても扱われています。これらの情報は、この時期に必要となるかもしれない意思決定について準備をしている患者さんや家族の方にとって有用となるでしょう。

 終末期の計画を立てておけば、患者さんとその家族の双方のストレスを軽減できます。

 治療法の選択肢と計画に関する話し合いを終末期になる前に行っておけば、患者さんとその家族にかかるストレスを軽減することができます。家族には極めて感情的な状況下で患者さんに関する重大な決断を迫られる場合がありますが、患者さんの希望を知っておくことで、そうした判断が容易になることもあります。これは、終末期に関する計画と意思決定が診断直後から始められて、疾患の経過中も続けられる場合に最も有用となります。こうした決定事項を書面にしておけば、家族と医療チームの双方に対して患者さんの希望を明確にすることができます。

◎ケアの目標(例えば、最後の数日間に特定の薬を使用するかどうか)
◎患者さんは最後の数日間をどこで過ごしたいと望んでいるか
◎患者さんは終末期のケアとしてどのような治療を望んでいるか
◎患者さんはどのような緩和ケアやホスピスケアを望んでいるか

 緩和ケアは、症状を軽減し、患者さんとその家族の生活の質を改善します。

 緩和ケアの目標は、苦痛を未然に防いだり軽減したりすることによって、患者さんとその家族の生活の質を改善することにあります。具体的には、痛みなどの身体症状の治療と情緒的、社会的、霊的な不安への対応が含まれます。

 終末期に緩和的治療が行われる場合には、患者さんが望む治療法についての希望が必ず尊重されるように特別の配慮がなされます。

 ホスピスプログラムでは、終末期の問題を扱う専門家によるケアが提供されます。

 ホスピスプログラムとは、終末期を間近に控えてがんの治癒や制御を目的とした治療をとり止めた人々に対してケアを提供するプログラムです。ホスピスケアは通常、6カ月以上の生存が期待できない患者さんが対象となります。ホスピスケアでは、余命の長さではなく、むしろ生活の質に焦点が当てられます。ホスピスの目標は、快適な状態を保ち、症状を軽減することによって、患者さんがその日その日をできるだけ豊かに過ごせるよう手助けすることにあります。このケアには、痛みやその他の症状をコントロールするための緩和ケアが含まれ、これにより、できるだけ患者さんが意識を保ち、快適な状態でいられるようにします。患者さんとその家族の情緒的、社会的、霊的なニーズに対する援助や支援といったサービスもまた、ホスピスケアの重要な一部分です。

 ホスピスプログラムは患者さんと家族が自宅で過ごせるように計画されるものですが、ホスピスセンターや一部の病院、療養施設などでサービスが提供される場合もあります。ホスピスケアのチームには、看護師、霊的問題の専門家、ソーシャルワーカー、栄養士、ボランティアなどが参加します。チームのメンバーは、終末期に生じる問題についての専門的な訓練を受けています。患者さんが亡くなった後もホスピスプログラムは継続され、悲嘆や死別に関するカウンセリングなどの支援が提供されます。

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