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2010/6/2

がん医療における霊性(2)

スクリーニングと評価

 霊性の評価を行っておけば、患者さんががんの診断や治療に対処していく際に宗教的あるいは霊的な信条を用いるかどうかを、前もって予測できることもあります。

 医師にとって、患者さんの人生における宗教や霊性の役割を把握しておくことは、がんの診断に対する患者さんの心理的反応や、治療に関する決断の際に信仰や霊的信条がどのように影響してくるのかを、前もって予測しておくのに役立ちます。医師や介護者のなかには、患者さんが霊的な関心事を話題に出してくるのを待っている人もいます。また、面接や霊的評価と呼ばれる形式などで、最初の段階で何らかの情報を得ようとする医師もいます。

 霊的評価には、宗教観、信条、霊的実践などに関する質問が含まれます。

 医療スタッフが質問する事柄が、患者さんが重要と感じている問題の全てをカバーしているとは限りません。ですから、もしがんのケアに影響してくると思われる霊的問題や宗教的問題がほかにもあるのなら、患者さんは遠慮せずにそのことを話題に出すべきです。

 霊的評価では、以下のような問題に関する質問が行われます。

◎宗教宗派
◎人生に関する信条や哲学
◎重要な霊的実践や霊的儀式
◎活力の源としての霊性または宗教の活用
◎宗教団体への加入
◎祈りや瞑想法の活用
◎信仰心の喪失
◎霊的信条や宗教的信条とがん治療との衝突
◎患者さんの霊性面のニーズに応えるために介護者ができること
◎死や死後についての関心
◎終末期の計画

患者さんの霊性面および宗教面のニーズへの対応

 患者さんの霊性面のニーズに対応する場合、医療スタッフは患者さんの希望に従って行動していきます。

 霊性や宗教に関する決定は極めて個人的な意思決定となります。したがって患者さんは、自身の宗教的、霊的な信条や関心事への尊重を医師や介護者に期待してよいのです。さらに、病気への対処において霊性を拠り所としているがんの患者さんは、自身の霊的実践への支援や、しかるべき霊的あるいは宗教的資源の紹介などを医療スタッフに要求してよいのです。がんのケアを受けている間に霊性面の問題について特に対応を要求しない患者さんの場合も、自身の考え方に対する尊重や支援を医療スタッフに期待してよいのです。

 医師や介護者は、患者さんの関心事にできるだけ対応しようとはしますが、その宗教儀式に参加することや信仰に関して議論することについては避けようとする場合もあります。

 医師は、治療の目標設定や治療計画において患者さんの霊性面のニーズに応えることができます。

 医師が患者さんの霊性面のニーズに応えるための方法としては、以下のようなものが挙げられます。

◎患者さんの霊的・宗教的価値観と調和を取りつつ、医師自身の霊的・宗教的価値観とも整合性を保てるようにケアの目標設定や医学的判断を行っていくこと
◎患者さんがもっている病気への霊的な対処法の活用を尊重し、支援すること
◎聖職者または霊的指導者への相談を勧めること
◎患者さんを病院付きの補助司祭や、しかるべき宗教指導者、霊的問題に対応してくれる支援団体などに紹介すること

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