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國土典宏教授の肝がん治療の誤解を解く

2011/7/19

連載第18回

日本では、肝細胞がんへの移植治療は、生体肝移植が主流

 肝移植には脳死肝移植と生体肝移植の2種類があります。脳死肝移植は、脳死に陥った患者さんから摘出した肝臓を移植するもので、欧米ではこれが主流です。米国では年間6000例以上の脳死肝移植が行われています。

 わが国では、1999年に臓器移植法が施行されて脳死肝移植が可能になりましたが、臓器提供意思表示カード(ドナーカード)による故人の生前意思の証明が必須という厳しい条件もあって臓器提供が極端に少なく、年間数例しか行われてきませんでした(図1)。これに対し、生体肝移植は年間500例くらいのペースで行われています。

図1 わが国における肝移植実施症例数
(日本肝移植研究会と日本臓器移植ネットワークの公表データにより再構成)

 脳死肝移植は、2010年7月に臓器移植法が改正されて、本人の臓器提供の意思が不明な場合も、家族の承諾があれば臓器提供できるようになり、15歳未満の方からの脳死後の臓器提供も可能になりました。これによって脳死肝移植は年間50〜60例に著増しましたが、それでも人口がわが国の約半分である韓国の年間移植数の4分の1程度にとどまっています。

 肝移植全体に占める脳死肝移植の比率は、アメリカやオーストラリアが95%以上、韓国、台湾、香港などのアジア諸国が30数%であるのに対し、日本は1%程度という水準です(図2)。

図2 脳死肝移植と生体肝移殖の比率
(東京大学人工臓器移植外科田村純人氏の調査による)

 脳死肝移植を希望する場合、移植施設(移植手術を行う医療機関)を通じて「日本臓器移植ネットワーク」という機構に登録し、臓器提供候補者(ドナー)の発生を待ちます。ドナーが発生した場合、「移植希望者選択基準」(重症度や待機していた期間など)に基づき、移植候補者(レシピエント)をコンピューターで公平に選定するシステムになっています。

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