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國土典宏教授の肝がん治療の誤解を解く

2011/4/8

連載第11回

転移を抑えるために肝臓を門脈に沿って切除

図1 わが国における肝細胞がんに対する治療法選択の年次推移

 肝細胞がんの3大治療法は外科治療(肝切除と肝移植)、肝動脈塞栓療法、ラジオ波凝固療法です。日本肝癌研究会の全国追跡調査によれば、例えば2004年1月〜2005年12月に645施設で治療を受けた19万8000例の治療法を集計した結果では、それぞれの治療法はほぼ30%ずつを占めていました(図1)。

 肝切除は、がん病巣を手術で取り除く最も古くからある治療法で、世界で最初に行われたのは19世紀末であったと言われています。肝臓は血管の塊のような臓器ですから、これにメスを入れる肝切除は古くから出血との戦いでした。出血が多いと手術後に肝不全のリスクが高まり、これは死亡に直結するからです。

 70年代のわが国の肝がんに対する肝切除術の死亡率は15%以上であり、肝切除は危険の大きい手術でした。しかしその後、肝臓をどのくらい切除しても大丈夫か調べるための肝機能検査や、出血させないように肝臓を切る技術、画像診断法などの進歩により、80年代以降、手術死亡率は急速に低下し、最近の全国集計では平均で0.7%という低い数字になっています。諸外国では有名施設であっても死亡率は2〜5%と報告されていますから、わが国の肝臓外科の技術が優れていることが分かります。

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