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乳がん患者に必要な“外見ケア”

2012/4/11

乳がん患者に必要な“外見ケア”Vol.3

乳がん手術に伴う乳房の変形、リンパ浮腫などの悩みは乳がん看護認定看護師に相談しましょう

渡辺千鶴=医療ライター

 リンパ節郭清を行った人は、皮膚を傷つけたり、リンパの流れを妨げたりしないように看護師から指導される。また、自己マッサージ(セルフリンパドレナージ)の指導を受けることも多い。「自己マッサージには、リンパ浮腫を確実に予防するエビデンスはありません。腕を使い過ぎたときや腕の疲れを感じるときなどに、ストレスにならない程度に取り入れるのがよいでしょう」と、河野氏はアドバイスする。

 リンパ浮腫に早めに気づくために、入浴の際は左右の腕を比較したり、皮膚をつまんだりして、むくみの状態を確認しよう。河野氏によると、腕がむくんでいるときは血管が浮きづらくなるそうだ。「むくみが気になる場合は、外来看護師や乳がん看護認定看護師に相談してください。日常生活の状況を振り返りながらむくみの原因を一緒に探り、ケアの方法を見直します。また、リンパ浮腫セラピストの資格を持つ看護師が専門的なケアを行ったり、専門病院を紹介したりしています」(河野氏)。

ホットフラッシュは身体が慣れてくれば数か月から数年で治まる
 一方、ホルモン陽性がんでは手術療法の後、再発予防としてホルモン療法が行われる。ホルモン剤を投与すると血液中の女性ホルモン(エストロゲン)が少なくなり、副作用として更年期様症状が起こる。身体がほてったり、大量に汗をかいたり、顔から胸にかけて赤くなったりするホットフラッシュもその一つで、軽いものも含めるとホルモン療法を受ける患者の半数以上に出現するといわれる。特に多汗はお化粧が崩れたり洋服に汗染みができたりして外見的にも悩ましい症状だ。

 黒井氏は「ホルモンバランスの急激な変化に身体が対応しきれずに起こる症状なので、身体が慣れてくれば数か月から数年で治まってきます」と説明する。症状がひどい場合は、ホルモン剤の休薬や中止で対応するが、アロマターゼ阻害薬は抗エストロゲン薬よりホットフラッシュを発症する頻度が低いことが分かっている。閉経後の患者で選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)を使用している場合は、アロマターゼ阻害薬への変更が検討されることもある。「エストロゲン補充療法は、短期的に可能かもしれませんが、乳がんの再発リスクを高めるため、お勧めできません」(黒井氏)。

 日常生活における対処法としては、「ホットフラッシュの症状を強めるといわれる香辛料やカフェインの摂取量を控えたり、上着に汗が染み出さないようにドライフィットの下着を着用したりするとよいでしょう」(河野氏)。

 乳がん看護認定看護師は、手術療法や放射線療法、ホルモン療法に伴う外見上のトラブルにも対応しているので、困ったことは何でも気軽に相談したい。がん診療連携拠点病院に設置されている相談支援センターに連絡し、乳がん看護認定看護師が在籍していれば紹介してもらおう。他の病院で治療を受ける患者や家族からの相談にも応じてくれるはずだ。

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