このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

Report レポート

レポート一覧へ

新着一覧へ

乳がん患者に必要な“外見ケア”

2012/3/28

乳がん患者に必要な“外見ケア” Vol.2

乳がん治療に伴う脱毛期は頭皮の清潔を保ちながらウイッグや帽子を上手に利用して快適に過ごしましょう!

渡辺千鶴=医療ライター

汗をかく暑い時期はウイッグの使用時間を短めに
 ウイッグ使用中の患者から寄せられる相談で目立つのは、髪がきれいに生え揃うまでの間、他人の目を気にせずにカットできる美容室を知りたいというものだ。「医療用ウイッグを取り扱う専門店の多くは個室タイプの美容室を併設していますので、利用するとよいでしょう」と金井氏はアドバイスをする。

 また、風でウイッグが飛ばされることを心配し、自転車に乗ることをためらう人も少なくない。しかし、「ウイッグを使うときはネットをまず被り、そこにウイッグをピンでしっかり留める作りのため、風に飛ばされる心配はありません」と金井氏。

 しかし、このネットが意外に頭皮を締め付けるので、ウイッグの長時間の使用はあまりお勧めできない。特に、暑い季節は汗もかくので頭皮が蒸れ、湿疹などの皮膚トラブルの原因にもなる。山内氏は、「抗がん剤は皮膚の基底細胞にもダメージを与えるため、髪の毛だけでなく頭皮にも障害が出やすいのです」と説明する。「自宅ではリラックスできる帽子やバンダナを使うとよいでしょう。頭皮に刺激の少ないものであれば素材は何でもかまいません」(金井氏)。

トリートメントやマッサージなどは避け、シンプルな頭皮ケアを
 頭皮ケアで最初に気をつけたいのは「抜け始めの時期」だ。髪の毛が抜け始めたらなるべく低刺激性のシャンプー剤で洗髪し、頭皮の清潔を保つ。リンスやトリートメント剤は頭皮の毛孔を詰まらせる原因になるので使用は中止する。脱毛中は同様の頭皮ケアを続けたい。

 髪の毛が早く生えてきてほしいとの思いから、脱毛中に育毛剤を使ったり頭皮マッサージを行ったりする人もいる。しかし、この点について山内氏は「残念ながら、抗がん剤による脱毛に対して頭皮マッサージや育毛剤の効果があるといったエビデンスはみられません。治療中はダメージを受けている頭皮に負担をかけないようにマッサージや育毛剤は避け、できるだけシンプルなケアに徹してほしい」と話す。

 金井氏によると、化学療法の治療が終了し、髪の毛が再び生え始めると、毛染めに関する相談が多く寄せられるという。「毛根再生期」にあたるこの時期には、シャンプー剤もトリートメント剤も治療前と同じものを使っても問題はない。毛染めもかまわないが、「ヘアマニキュアなど、脱色作用がなく頭皮に刺激の少ないタイプがお勧めです」と金井氏はアドバイスする。

 山内氏は、「脱毛対策やケアについての具体的な解決策を求めるのなら、医師より看護師のほうが詳しい。受診している病院に乳がん看護認定看護師が在籍している場合は、その看護師に相談するのがベストです」と提案する。金井氏も「乳がん看護認定看護師は、患者さんたちの知恵や工夫などを熟知しているので、相談していただければ参考になることが多いと思います。一人で悩まずに気軽に相談して、前向きに治療に取り組むための手がかりにしてほしい」と呼びかける。聖路加国際病院では、他院で治療を受ける乳がん患者の脱毛の悩みにも電話などで対応している。

この記事を友達に伝える印刷用ページ