2012/3/28
サイズ調節ができ、自分に似合うウイッグを選ぶ
化学療法の治療終了後、3か月ほど経つと新しい髪の毛が生えてくる。しかし、治療前と同じ状態に戻るには平均して約2年かかる。その間、外見の変化をカバーしてくれるのがウイッグ(かつら)や帽子、バンダナなどだ。金井氏によると、20代の患者の中には数種類のウイッグを揃えておしゃれを楽しむ人もいるが、多くの患者は「外見が変わることによって他人に乳がんであることを知られたくない」という気持ちが強いので、治療前の髪型と似ているウイッグを選んでいる。
したがって、周りの人に外見の変化を気づかれないようにするには、化学療法開始後1カ月(頭髪がすべて抜けてしまう時期)以内にウイッグを準備するのがベストだ。金井氏はウイッグを購入する際の注意点について 「ウイッグが似合わない原因の一つはサイズが合っていないことです。髪の毛が抜ける前に帽子のようにウイッグを被って選んでいるので、脱毛するとサイズが合わなくなり、ウイッグが緩くなる人がいます。サイズの調節が自由にできるタイプを選んでください。通販で購入することも可能ですが、実際に被ってみるとイメージが違うことがあり、店舗に出かけて試着することをお勧めします」とアドバイスする。
また、気になるのが値段だ。医療用ウイッグは安いもので4〜5万円、高いものになると30万円ほどの費用がかかる。「経済的な事情で購入できない場合はレンタルを利用する方法もあります。夏目雅子ひまわり基金(http://www.himawari-kikin.com/top.php)ではレンタルウイッグも取り扱っています」(金井氏)。
金井氏は「帽子とつけ毛を組み合わせれば、それほど費用をかけずに脱毛をカバーできます」とも提案する。帽子でカバーしても生え際が見えると髪の毛がないことが他人からわかってしまうので、生え際を隠すためにつけ毛で工夫するとよい。
帽子とつけ毛の組み合わせ