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知っておきたい緩和治療

2012/3/7

知っておきたい緩和ケア Vol.3

精神的な苦痛も治療で軽減できる痛みです

福島安紀=医療ライター

 「うつ病の薬は基本的に、重症度や薬の内服ができるかどうかなど患者さんの状態を見ながら、図のようなアルゴリズムに沿って選びます。ただ、例えば、SSRIのパロキセチンは効果の高い抗うつ薬ですが、タモキシフェンの効果を減退させる恐れがあるので、タモキシフェンによる治療を受けている人には使わないなど、がんの患者さんの場合、さらに薬の相互作用への配慮が必要です。SSRIとSNRIは吐き気の副作用があるので、もともと吐き気の症状がある人には使わないなど、患者さんの受けている治療や状態、体力によっても、どの抗うつ薬を使うかが変わってきます」(大西氏)

図1 うつ病の診断・処方アルゴリズム(Okamura M et al.Psycho Oncology 2008を一部改変)うつ病の治療薬は、うつ症状の重症度、経口摂取が可能か否か、有害事象プロフィール(病状や使っている薬、患者の体力)などによって使い分ける。

がん患者、家族も我慢や頑張り過ぎは禁物
 また休養も重要だ。周囲の人が元気づけようとして無理に旅行に誘い出したりせずに、家事や仕事を休むことも必要になる。なお、治療への意欲があまりにも低下してしまっているときには、がんの治療を一時的に中断する場合もあるという。

 例えば、60代のAさんは乳がんでホルモン療法中に、気分が滅入って眠れず食欲も低下、めまい、ふらつきがあり、布団から起き上がれず家事など身の回りのこともできない状態になった。本人に聞くと、「食べても味を感じない。みんなに迷惑をかけているし、毎日死にたいと思う。睡眠薬自殺も考えました」と訴えたという。

 Aさんはうつ病で、服薬と休養が必要な状態だった。いったんホルモン療法は中断し、四環系抗うつ薬のミアンセリンを1日1回服用し、それまでやっていた家事などは家族に任せて休養することで、1週間後には眠れるように。3週間後には食欲も出てきて、「もう一度治療を受けてみようかしら」と本人から言い出した。服薬から4週間後にはホルモン療法を再開し、元通り家事などもこなせるようになった。

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