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がん患者のための臨床試験の話

2011/10/25

がん患者のための臨床試験の話 Vol.3

実際に臨床試験に参加したら、どう進む?

福島安紀=医療ライター

国立がん研究センター中央病院副院長の藤原康弘氏

 「説明を聞く」といっても、ただ受け身で話を聞くだけでは理解できないこともあるだろう。そんなとき、患者は医師にどのような質問をすればよいのだろうか。

 「『私のような患者を対象とした臨床試験で、このような治療法や別の治療法を扱っているものがありますか』『この臨床試験を親戚にも勧めますか』など、表2のような質問を臨床試験の担当医にしてみてください」。国立がん研究センター中央病院副院長で乳腺科・腫瘍内科科長の藤原康弘氏はそう勧める。

 これらの質問(表2)は、2009年8月にニューヨークタイムズに掲載されたもので、米国ジョンズ・ホプキンス大学キンメルがんセンターのスティーブン・グッドマン氏が「臨床試験への登録を検討する患者が医師に質問すべき項目」として挙げたものだ。

表2 臨床試験への登録を検討する患者が医師に質問すべき項目
 
○私のような患者を対象とした臨床試験で、このような治療法や別の治療法を扱っているものがありますか。もしあるとすれば、私がこの臨床試験に参加すべきと考える理由は何ですか。
○この臨床試験が扱っているテーマは重要だと思いますか。その理由は何ですか。
○過去の臨床試験で同じようなテーマが扱われていますか。もしあるとすれば過去の結果ではどうなっているのですか。
○現実的に考えて、この臨床試験に参加すると、どのような違い(編集部注:有効性、既存の治療より副作用が少ない、投与回数の軽減など)が生じると思いますか。その違いが生じる可能性はどのくらいですか。
○この臨床試験に参加することで1番の欠点は何ですか。
○この臨床試験の経費は誰が払っているのですか。
○この臨床試験に必要な数の患者を集める上で何か困難な点があると予想されますか(あるいは今、経験していますか)。
○この臨床試験を親戚の方に勧めますか。
 
(米国ジョンズ・ホプキンス大学キンメルがんセンターのスティーブン・グッドマン氏による)

 「臨床試験に参加するかどうかは、最終的に、患者さん自身がよく考えて決めることです。説明を聞いて、嫌だったら断ってもまったく問題はありません。臨床試験が盛んなアメリカでも、説明を聞いて実際に参加する患者さんは5〜10%程度です。日本のデータはありませんが、私の印象では、日本人の患者さんは理解力が高く、臨床試験に協力的です」(藤原氏)

臨床試験のスケジュールはどうなっている?
 「臨床試験に参加すると、通常の診療より来院回数や検査回数が増える場合も多いので、スケジュールがどうなっているのか、仕事や家庭と両立できるのか、そういった面も確認する必要があります」。日本大学医学部附属板橋病院薬剤部主任で、臨床研究コーディネーターの榎本有希子氏はそう強調する。

 臨床試験の参加に同意した場合には、まずはスクリーニング検査と診察を受けて、その試験の参加条件(適格基準)に合うかどうか、再度チェックを受ける。この時点で、基準に合わなければ臨床試験への参加はできない。

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