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がん患者のための臨床試験の話

2011/10/25

がん患者のための臨床試験の話 Vol.3

実際に臨床試験に参加したら、どう進む?

福島安紀=医療ライター

 臨床試験への参加を考えたとき、医師や臨床試験コーディネーター(Clinical Research Coordinator:CRC)にどんなことを確認すればよいのだろうか。また、実際に臨床試験に参加したら、どんな流れで試験が進むのだろうか。



 臨床試験に参加する患者(被験者)は、試験についてきちんと説明を受けた上で文書で同意することになっている。「中には、『臨床試験に参加しなかったら治らない』などと脅しのような言葉を掛けたり、『あなたには効果があると思いますよ』などと期待をもたせるような言い方をする医師もいると聞きます。効果が分からないから臨床試験を行うわけですから、そういった言葉に惑わされないようにしましょう。医師や臨床研究コーディネーターと慎重に話し合って、臨床試験に参加するかどうかを決めてほしいと思います」。卵巣がん体験者の会スマイリー代表で、婦人科悪性腫瘍研究機構倫理委員の片木美穂氏は、患者の立場からこうアドバイスする。

 医薬品や医療機器の承認を得るために行われる治験の場合は、臨床研究コーディネーターが「治験協力者」として医師のインフォームド・コンセント(説明と同意)に立ち会い、必要に応じてさらに詳しく説明する。一方、研究者主導臨床試験の場合には、臨床研究コーディネーターが関わらないこともある。

 治験を実施する際に守らなければならない取り決めである「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP)で、被験者に対して説明しなければならない項目は以下の通りだ。

表1 治験を受ける人(被験者)に説明しなければならない項目
(出典:厚生労働省令GCPにおける説明文書の規定〔第51条〕から一部改変)
 治験に先立ち、治験責任医師等は、被験者候補の患者(または代諾者)に、次に掲げる事項を記載した説明文書を交付し、文書で同意を得なければならない。
1)治験は医薬品としての承認を得るために行われること
2)治験の目的
3)治験責任医師の氏名、職名と連絡先
4)治験の方法
5)治験薬を使った場合に予測される、被験者の心身の健康に対する利益(利益が見込まれない場合はその旨を説明する)、および予測される被験者に対する不利益
6)治験以外の治療方法にはどういうものがあるのか
7)治験に参加する期間
8)治験の参加はいつでも取りやめることができること
9)治験に参加しないこと、または参加を取りやめることにより、被験者が不利益な取扱いを受けることはないこと
10)被験者の秘密が保全されることを条件に、製薬企業のモニター、監査担当者、実施医療機関等が設置している治験審査委員会等、第三者治験審査委員会が原資料を閲覧すること
11)被験者に関わる秘密は守られること
12)健康被害が発生した場合における実施医療機関の連絡先
13)健康被害が発生した場合には必要な治療が行われる
14)健康被害が発生した場合の補償の方法と内容
15)治験の結果について調査審議を行う治験審査委員会について。各治験審査委員会で調査審議する内容
16)その他、この治験に必要な事項
※研究者主導臨床試験については、「臨床研究に関する倫理指針」に従い、臨床試験について上記と同じような項目が説明される

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