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「がんナビ読者アンケート2011」から

2011/4/19

「がんナビ読者アンケート2011」から Vol.3

「看護師の言葉でわれに返りました」

がんの患者が伝えたいこと、発信したいこと

三和護=日経メディカル別冊

◆「そんな思いを起こさせているのは病気なのだから」

 私が入院していたとき、同じ病気(子宮頸がん)の女性と知り合いました。ある日、悩んだ彼女が、私に相談してきました。

 「妹が妊娠したことを喜べない。私は子宮を失い、もう赤ちゃんが産めないのに、妹は産むことができる。ずるい、というか、許せない気持ちになる。今まで、家族の注目は、病気になった私だけに集中していて、愛情もすべて1人占めしていたのに、妹に赤ちゃんが生まれるとすべて私から離れてしまうのではないか。赤ちゃんがダメになったらいいのに、なんて思ってしまう私は、おかしいんじゃないか」と。

 彼女はまだ若く、出産という希望を失ったショックがあまりにも大きかったのだと思います。私は、「今、そんな思いを起こさせているのは病気だから、自分を責めたらだめ。多くの人は大きな病気や手術をすることもなく人生を終える中で、いくら成功率の高い手術とはいえ、死ぬかもしれないという恐怖を感じ、つらい化学療法、放射線療法を体験したのだから、精神的に傷付くのは当然だと思う。今は、身体だけじゃなく、心も病気なんだよ。大丈夫、つらい治療が終わり、普通の生活に戻れば、きっと、いつもの自分に戻れるよ」と話しました。

 その後、彼女は退院して、また以前のような生活を取り戻すと同時に、素直に妹さんの出産を喜び、妹さんの育児にも積極的に協力するようになったそうです。あの時、彼女を責めたら、彼女はどうなっていたかと思うと、ほっとしたことを思い出します。がんになり精神的に不安定になっている人たちに、「大丈夫だよ、今はがんに侵された心と、あなたらしい心が一緒にいるだけだから」と伝えられたらと思います。(40代女性)

◆「性別・年齢に応じたがん検診を」

 すべては自ら行動を起こさないと何も始まりません。まずは「性別・年齢に応じたがん検診を受けること」が最も重要だと思います。早期発見、早期治療に勝るものはありません。私は2006年に肺がん(腺がん)の手術を受け、左肺上葉を切除し、その後4年目に転移再発し、現在も化学療法を受けています。

 がん発見のきっかけは自治体の健康診断でした。全く自覚症状がなかったこともあり「まさか!」と思いましたが、CTや気管支鏡などの検査を経て肺がんと診断され、手術により一命を取り止めました。その後、再発し治療を続けておりますが、2006年に健康診断を受けていなければ、今日がないのではと思っています。(70代男性)

◆「息子の心のケアができなかった」

 私はシングルマザーで16歳の息子がいました。実家は遠く、母の体調もよくないため、私が長期入院することになっても息子をみてもらうのが難しく、息子には1人でがんばってほしいと頼みました。食事はお惣菜の宅配があったので助かりましたが、彼の心のケアは全くできませんでした。

 思春期の息子は、思い悩んだ末にリストカットをしてしまいました。気付いたのが夜中で、どうしたらいいかパニックになり、取り急ぎ精神科の病院に電話したところ、傷のことだけを聞かれ、傷がひどくなければ明日来てくださいというのみでした。あわててネットで相談できるところを探し、電話して話を聞いてもらいました。その方から、自治体には青少年の悩みを相談できる機関があることを教えていただきました。

 自分の身体のことを考えるだけでは済まされない状況で、とてもつらかったです。がんになる前にいろいろな知識があったら、もっと冷静に対処できたのかもしれないと思います。(40代女性)

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