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メッセンジャーナースへの手紙

2011/4/8

メッセンジャーナースへの手紙Vol.1

不妊治療の末に子どもを授かったのに、がんが見つかりました

村松静子=在宅看護研究センターLLP代表

《相談者への返信》

 「定期検診を受けていた私がなぜ」と、混乱し不安に押しつぶされそうになりながらも気丈に今後のことをお考えになろうとしている様子や、妊娠から育児全般の相談ごとをお母様にできずに今まで必死に頑張ってこられたことがよく伝わってきました。「定期検診を受けていたのに」という疑問・不信感をお持ちになるのは当然です。

 定期検診をしていても見つからないがんもあります。あなたの場合は、見つけるのが難しいがんだったのかもしれませんし、ご自身もおっしゃっている通り定期検診を受けていたから見つかったのかもしれません。今後のことを考えると、不妊治療とがんに関係があったのかどうかについても知りたいと思われるでしょう。しかし、主治医にしか判断できないデリケートな話でもありますので、もう一度、説明をしっかりと受けられると良いように思います。

 がんだと告げられた際のお話を覚えていないほど、大きなショックを受けられたとおっしゃっていますが、今、こうして私に相談ができるまでになっているのですから、まずは、今後何をどのように考えていけばよいか、ご家族と一緒に整理をしてみることをお勧めします。

 いったいどのようながんなのか、治療の選択肢としてどのようなものがあるのか、それはどういうものなのか、治療中の子どもとの生活はどうなるのか、などなど。何よりも、あなた自身がどのようなことを望まれているのかなどを、改めて考えてみるのです。そうして整理することで、主治医にお聞きになりたいことがもっとはっきりしてくると思われますので、その内容を記録して診察に臨むことで十分な説明を受けられるはずです。

 もちろんご要望によっては、診察を受ける際に私たちが同行して、あなたの言えないお気持ちを代弁することもできます。

  
《読者の方へ》

 この事案では、喜びから一転して“死の恐怖”と向き合わされ、パニック状態に陥った相談者の「混乱と不安」をどのように受け止めるべきかが問われています。まさに心の内は葛藤の最中なのです。相談を受けた人はまずは直接対面して、相談者自らが心の内を整理できるようサポートすることが必要です。

 この方はその後、不妊治療の主治医から具体的な説明を受けたことを機に気持ちが落ち着いていき、今はがんの治療に前向きに取り組んでおられるとのことです。

 メッセンジャーナースとは、「医療の受け手が自分らしい生を全うする治療・生き方の選択を迫られる時に、医療の受け手に生じる心理的内面の葛藤をそのまま認め、医療の担い手との認識のズレを正す対話を重視し、医療の受け手自ら選択・納得に至るまでの懸け橋になる看護師」をいいます。開業ナースの草分けである村松静子氏(在宅看護研究センターLLP代表)らがメッセンジャーナース認定協会 (吉田和子会長)を立ち上げて、新たな担い手の養成に取り組んでいます。

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