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こんなとき、このエキスパートのもとへ

2013/7/16

こんなとき、このエキスパートのもとへ 第13回

臨床心理士●気持ちがつらいとき、困ったときに相談を

福原麻希=医療ジャーナリスト

 がんの闘病中、患者や家族の治療や療養のサポートをしてくれるエキスパートたち。第13回は「臨床心理士」を取り上げる。がんと診断されると、誰でも動揺してしまうことだろう。そんなとき、臨床心理士は患者や家族の思いを受け止め、最良の選択ができるよう支援する。臨床心理士には、どんなときに、どのようなことを相談できるか、エピソードとともに紹介する。


臨床心理士profile
●臨床心理士とは
 闘病中の患者・家族の気持ちの落ち込みや、不安、恐怖、怒りなどの感情の揺れに対して、カウンセリング(心理面接)や心理検査などを行い、問題を明らかにする。それとともに、その克服や困難の軽減を支援する。臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の心の問題にアプローチする専門家。病院では、心理療法士・心理士・カウンセラーとも呼ばれている。
●どこにいるの?何人いるの?
 医療・保健分野では、病院・診療所(精神科、心療内科、小児科など)、保健所、精神保健福祉センター、リハビリテーションセンター、市町村の保健センターなど。
 このほか、▽教育分野(学校内の相談室、教育センター、各種教育相談機関など)▽福祉分野(児童相談所、療育施設、心身障害者センター、老人福祉施設など)▽司法・矯正分野(家庭裁判所、少年鑑別所、刑務所、拘置所、少年院、保護観察所、児童自立支援施設など)▽労働・産業分野(企業内相談室、安全保健センター、公立職業安定所:ハローワーク、障害者職業センターなど)。
 「臨床心理士」の資格の場合、文部科学省認可の財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施する試験に合格することで、認定を取得する。5年ごとに、一定の研修を条件に資格更新の義務がある。現在、2万6329名の臨床心理士が認定されている(2013年4月1日)。
●臨床心理士のカウンセリング料は?
病院ではサービスの一環になっていることが多い。
●職能団体
一般社団法人 日本臨床心理士会
http://www.jsccp.jp/

昭和大学横浜市北部病院メンタルケアセンターの臨床心理士・野村美香氏。
慶応義塾大学文学部卒。一般企業に勤務後、05年上智大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程満期退学。02年臨床心理士資格取得。精神科クリニック、スクールカウンセラー、大学学生相談室などを経て、05年4月から現職。そのほか、池袋カウンセリングセンター登録カウンセラー。和光大学、文教大学非常勤講師。

 「精密検査の結果、がんが見つかりました」と告知を受けることが、どれだけ大きな衝撃か──。それは経験者にしかわからない。治療を受ければ治癒する見込みがある場合であっても、とてもすぐに冷静な判断などできず、気持ちがついていかないことだろう。
 「家族に、何と言えばいいか」
 「子どもの生活はどうしたらいいのか」
 「会社には、どう話せばリストラされないで済むか」
 毎日、気持ちが揺れ動き、そのことであまりにも疲れて果ててしまい、意欲がなくなることだってある。
 家族も同様だ。大切な伴侶が、親が、子供が、突然がんと告知される。患者本人の気持ちの動揺が、さらに家族にも波及することだってある。

 でも、気持ちは揺れていい。がんばらなくてもいい。やがて、少し前を向ける気持ちになったら、そのときは臨床心理士に相談するとよい。カウンセリングを受けることで、もやもやとした気持ちが整理され、少しずつ冷静さを取り戻し、今後のことを筋道立てて考えることができるようになる。

 昭和大学横浜市北部病院メンタルケアセンターの臨床心理士・野村美香氏はカウンセリングについて、こう説明する。「人生、悩みがなくなることはありません。カウンセリングのゴールとは、悩みをなくすことではなく、患者さんやご家族がよりよい選択ができるように、ご自分と向き合ったり、問題に取り組んだりできるように援助することです」

 カウンセリングを受けると、どんな効果があるのか。乳がん患者の例を紹介しよう。

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