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こんなとき、このエキスパートのもとへ

2012/4/24

こんなとき、このエキスパートのもとへ 第9回

がん看護専門看護師●患者に最も近い医療者

福原麻希=医療ジャーナリスト

 がんの闘病中、患者や家族の様々な相談に乗ってくれるエキスパートたち。第9回は「がん看護専門看護師」を取り上げる。「闘病中でも自分らしく生きていけるよう」、がんに関するスペシャリストの看護師が患者の希望や家族の気持ちを理解しながら、メディカルスタッフとの間をつないでいく。いつ、どんなことが相談できるか紹介する。


がん看護専門看護師Profile

●がん看護専門看護師とは?
「専門看護師」とは、看護師の実務を5年以上経験した上で、看護系大学院で特定の分野の知識とスキルを十分高めたと評価された人。日本看護協会が96年から認定している資格で10分野ある。「がん看護」はそのひとつ。このほか、「精神看護」「地域看護」「老人看護」「小児看護」「母性看護」「慢性疾患看護」「急性・重症患者看護」「感染症看護」「家族支援」の分野のスペシャリストがいる。
●どこにいるの? 何人いるの?
医療機関(急性期病棟・がん相談支援室・がん治療センターなど)。
がん看護専門看護師認定者は全国に327人いる(2012年2月1日現在)。
●がん看護専門看護師に対する相談料は?
無料
●職能団体
公益社団法人 日本看護協会
http://www.nurse.or.jp/index.html

奥出有香子氏
1970年生まれ。1993年順天堂医療短期大学地域看護学科卒。同年から順天堂大学医学部附属順天堂医院勤務。2001年一度病院を退職し、2003年まで兵庫県立看護大学大学院修士課程。同年卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院復職し、看護相談室、乳腺センターを経て、2011年から現職。

 がん看護専門看護師は、「がん」という病気のスペシャリスト。主に、「がん患者・家族の悩みや相談の対応」「チーム医療で活動する時のメディカルスタッフ間の意見調整」「院内の看護師からの相談対応や指導」などをしている。

 今回は順天堂大学医学部附属順天堂医院がん治療センターの看護師長・奥出有香子さんに詳しく話を聞いた。奥出さんは2004年にがん看護専門看護師の認定を取得し、今年で8年目になる。

がん看護専門看護師にはどんなことが相談できるか
がん治療センターには、患者や家族の悩みや相談に対応するための「相談・支援センター」(予約制)がある。ここでは相談内容に応じて、メディカルスタッフ(医師・看護師・薬剤師・臨床心理士・医学物理士など)が担当している。奥出さんも1日5、6人と面談する。

 がん看護専門看護師の奥出さんに対する相談内容は多岐に渡る。
例えば、「退院後の療養場所について」
「治療のスケジュールや副作用と、普段の生活との両立や工夫について」
「家族は患者とどう向き合えばいいか」
「治療を継続するか、中止するか」
「患者にはどこまで真実(がんの進行状態など)を伝えていくか」
「死んだらどうなるんだろう」「私って死ぬの?」など。
どんな話題でも、まず患者と向き合う。
確定診断前でも治療が始まってからでも、時期を問わず相談に乗る。

 「がんになったというだけで患者さんは精神的なショックが大きく、心のエネルギーが減弱したり枯渇したりしています。病気になる前なら難なくできたことでも、できなくなったり、一人で考えられなくなったりするものです」と奥出さんは言う。

 患者の不安や悩みの中には、診察室でなかなか言い出せないこともある。

 「病気や治療で自分の体が変化していく中で、『セックスはしてもいいのか』『乳がんの場合は乳房を揉んでもいいのか』などのセクシャリティに関しても、ぜひ打ち明けてほしいです」(奥出さん)

 また、順天堂大学医学部附属順天堂医院では、「親ががんになったとき、子供にどう伝えればいいか」というテーマにも、臨床心理士の西尾温文さんとともに積極的に取り組んでいる。

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