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がんに負けないお金の話

2012/5/9

がんに負けないお金の話 Vol.9

高額療養費制度が変わった! 外来でも支払いは一定限度額内に

福島安紀=医療ライター

 例えば、大腸がんでFOLFOX6+ベバシズマブ(製品名「アバスチン」)療法を2週間に1回受けた場合、体重60?、体表面積1.5?、3割負担の人で薬剤費だけでも現在、月約14万9000円(2回治療の場合)かかる。これまでは、この薬剤費に再診料、画像診断料などを加えて1回につき8〜9万円、月17〜18万円支払っていたが、認定証を出しておけば月8〜9万円程度で済むようになる。

 医療機関にもよるが、認定証を出している患者の自己負担金額は、医療費総額が分からないと確定できないので、支払いは翌月の10日以降に行うことになる。

高額な内服薬を使っている人は薬局へ認定証提出を
 がんの治療薬の中には、内服薬でも高額なものがある。院外処方の医療機関が増えているので、薬局で高額な内服薬を処方してもらっているときには、薬局に認定証を提出しておけば、やはり、そこでの支払いも自己負担限度額の範囲内で済む。

 例えば、腎がんの治療薬であるスニチニブ(製品名「スーテント」)は12.5mgカプセルで現在7161円、ソラフェニブ(製品名「ネクサバール」)は200mg錠で現在4547円と高額な薬だ。28日分なら3割負担の人でスニチニブが約24万1000円、ソラフェニブが約15万3000円。実際には、これに調剤料、薬剤服用歴管理料などが加わるが、薬剤費だけでも自己負担限度額を超えることになり、事前に認定証を提出しておけば窓口での支払いを抑えられる。

 高額療養費制度が使えるのは、1人の人が1つの病院で自己負担限度額を超えたときだけではない。1人の人が複数の医療機関にかかっている場合、あるいは、同じ公的保険に加入している家族の治療費がそれぞれ2万1000円を超え、なおかつすべてを合算して自己負担限度額を超えれば超過分が戻ってくる。

 少し複雑だが、同じ人が同じ月に入院と外来で治療を受けた場合にも、同様にそれぞれ2万1000円を超える必要がある。たとえ、認定証を提出していても、複数の医療機関の合算や家族の医療費との合算で自己負担限度額を超えるようなケースは、従来と同じようにとりあえずは窓口で治療費を払い、あとからその超過分が戻ってくる仕組みだ。加入している公的保険によっては申請しなければ超過分が戻ってこない場合があるので、忘れないように注意したい。

 一方、がんに負けないお金の話 Vol.1でも取り上げたように、院外処方の場合でも、その薬局の支払い分と処方せんを出した医療機関での支払額を合算して自己負担限度額を超えれば、高額療養費の対象になる。ただ、この場合も、薬局か病院の支払いのどちらかが自己負担限度額を超えない限りは、これまで通り一度は窓口で自己負担分を払い、2〜3カ月後に公的保険から払い戻しを受けることになる。

 なお、例えば同じ医療機関で外科、放射線科、眼科、内科など複数の科で治療を受けている人は、同月内であれば、各科の金額に関わらず単純に合算して自己負担限度額を超えれば、高額療養費制度が利用できる。こちらは、認定証を出しておけば超過分は支払わなくて済む。ただし、歯科は例外で、自己負担額が2万1000円を超えなければほかの科との合算はできない。

 「実際には、医療費のことだけ考えれば、複数の科での治療が必要な人は、さまざまな科のある総合病院で同じ月の間に治療を受けたほうがいいということですし、選べるのなら薬も院内処方で受けた方がすべての支払いが自己負担限度額の範囲内で済むということです」と加島氏は話す。

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