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がんに負けないお金の話

2011/2/21

がんに負けないお金の話Vol.5

がん患者のための「医療費控除」手続きのポイント

福島安紀=医療ライター

 医療費として申告できるのは、病気、けが、歯の治療のためにかかった費用などだ(表1)。山上さんも指摘しているように、医療費控除の場合、収入がある人が複数いたとしても家族全員の医療費を合わせて申告できる。別々に住んでいても、単身赴任や仕送りしている家族の分も合算することが可能だ。

 予防や健康診断の費用は一般的には対象外だが、人間ドックやがん検診でがんなどの病気が見付かった人は、その費用も含めてOK。感染対策や痛みや吐き気がつらいなど療養上の理由で個室へ入った場合の差額ベッド代、介護サービスの利用料、先進医療の費用、適応外や未承認の抗がん剤の薬剤費、病院の付き添い費用(家族・親族に払った費用は対象外)も、200万円までは医療費控除の対象になる。差額ベッド代については、療養上必要だった旨医師に一筆書いてもらうと安心だが、特に医師の証明書などがなくても申告可能という。

 一方、医療用ウィッグや、入院中にかかった身の回り品の購入費などは対象外だ。

 注意したいのは、医療費の自己負担額から、高額療養費制度、出産育児一時金や民間医療保険の保険金で補填された金額は引かなければいけないこと。ただ、がんに対して支払われた保険金は、がんの治療として支払った医療費のみから差し引けばよく、他の病気やけがでかかった医療費から控除する必要はない。もしも、がん保険や医療保険を掛けていて、昨年1年間にかかった医療費よりも多い保険金を受け取っていたとしても、他に歯の治療費が30万円かかっていたとしたら、歯科治療費から10万円を引いた金額は全額申告できるわけだ。

表1 医療費控除の対象として認められるのは?

◆控除の対象として認められるもの◆
・医師または歯科医師による診療費、治療費
・出産費用
・医薬品の購入費用(漢方薬・市販薬も含む)
・治療のためのマッサージ・指圧師、鍼灸師、柔道整復師などによる施術費
・人間ドックなどの費用(検査の結果、病気が見付かった場合に限る)
・メタボ健診の結果により行われる特定保健指導費用
・医療機関への電車代、バス代、タクシー代
・入院費用
・介護費用(領収証などに「医療費控除の対象になる金額」と記載のあるもの)
・厚生労働省認定クアハウスなどの利用料(温泉療養証明書が必要)
・海外でかかった治療費、入院費用
・医師の往診の送迎代   など
 
◆控除の対象として認められないもの◆
・予防接種費用
・美容上の費用
・通常要する医療費の範囲を超えるもの(医療上必要でもないにもかかわらず遠方の医療機関へ通院する場合の通院費用、個人の希望で入った差額ベッド代など)
・人間ドックなどの費用(検査の結果、異常がなかった場合)
・入院中にかかった身の回り品購入費、テレビ・冷蔵庫などの貸借料
・親族に支払う療養上の世話代
・自家用車のガソリン代、駐車費用
・医師や看護師への謝礼 など
   
     (『スラスラわかる確定申告』(成美堂出版)より一部改変)

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