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日本医療政策機構 がん政策情報センター寄稿

2011/9/20

日本医療政策機構 がん政策情報センター寄稿 Vol.13

患者の声が医薬品開発や予算を動かす米国(前編)

臨床試験の設計から承認まで患者が関与し大きく貢献

岩井万喜、埴岡健一=日本医療政策機構 がん政策情報センター

 NCIには「政府・議会活動室」という部署もある。ウェブサイトで、政府や州の法律、議事録や予算資料などを検索・閲覧することができる。国民は、連邦政府議会や自分の州の議会でがん対策に積極的に発言している議員は誰か、自州の予算は他州と比べてどうか、などの情報を得ることができる。

 なぜ政府機関がここまで患者やその関係者に協力的なのだろうか。図1をご覧いただきたい。

図1 NCIに関わるお金の流れと患者アドボケートの関わり

 米国では「患者アドボケートが丘に水を運ぶ」という表現が使われる。丘というのはキャピトル・ヒル、つまり連邦政府議会のこと。ここに声を届けるのは、国民の役目ということらしい。米国では、法律により行政機関側から議会に対して要望を出すことはおろか、質問することも意見することも禁じられている。たとえば、NCIが「研究予算の増額」を提案したいと思っても、直接に議会に持ち掛けることはできないのだ。そこで、患者・支援者に“がん研究応援団”になってもらい、国民の声として議員に提言するのが効果的と考えられている。こうして、NCI(行政機関)と患者・支援者の間にWin-Win (相互利益)の協働関係が成り立っている。

 日本では米国のような法規制はないが、患者が議会に声を届けることががん予算の増額に効果的であることは、米国と同様であろう。

 次回は後編として、がん患者に寄り添う医療者やボランティアたちの活動について報告する。

※参考URL

・NCI臨床試験コーディネートセンター
Coordinating Center for Clinical Trials (英語)
http://ccct.cancer.gov/
・NCIがん科学研究ポートフォリオ室
NCI Funded Research Portfolio(英語)
http://fundedresearch.cancer.gov/
・NCI政府・議会活動室(英語)
Office of Government and Congressional Activities(英語)
http://legislative.cancer.gov/
・FDA 患者代表プログラム
Office of Advocacy Relations (英語)
http://www.fda.gov/forconsumers/byaudience/forpatientadvocates/patientinvolvement/ucm123858.htm

※本稿における見解は、組織としてのものではなく、あくまで筆者個人の考えです。

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