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日本医療政策機構 がん政策情報センター寄稿

2011/3/1

日本医療政策機構 がん政策情報センター寄稿Vol.11

患者の立場で国際学会に参加してみよう

沢口絵美子、埴岡健一=日本医療政策機構 がん政策情報センター

 「患者の立場で国際会議に行ってみたいが、参加の仕方がよく分からないし、費用負担が重いのでは」と参加を躊躇する人は少なくないだろう。

 そこで当センターは、患者アドボケート(患者の立場から提言活動を行う人)を対象とした海外研修を過去に5回主催した(表1)。研修ごとに希望者を募り、それぞれ3人程度に対して国際会議への参加料、交通費、宿泊費を助成。国際会議への参加に加えて、開催地の地元で活動する患者団体や公的機関、医療施設への訪問なども企画した。例えば、10年には、ESMOへの参加と同時に、欧州乳がん連合(EUROPPA DONNA:the European Breast Cancer Coalition)など、欧州で活動する患者団体と交流する機会も得た。

表1 日本医療政策機構市民医療協議会がん政策情報センターが主催した海外研修ツアー

国際会議に参加した経験を国内活動に生かす
 ESMOだけでなく、国際的な視野でがん対策を研究する組織である国際対がん連合(UICC:Union for International Cancer Control)が、世界保健機関(WHO)や国際連合(UN)と連携して2年に1度開催する、国際がん会議も海外研修の対象だ。

 08年に参加した海辺陽子氏(社会保障審議会医療部会委員、前厚生労働省がん対策推進協議会委員)は、「『効果的ながん対策(High-performing cancer systems)』というセッションに出席したが、費用対効果を国ごとに比較している点がとても面白く、また、勉強になった」と話す。海辺氏は、国の委員としてがん対策を考える上で必要と感じていた“費用対効果”という評価の仕方を、具体的にイメージすることができたという。そして、この経験は「がん対策推進協議会で発言するときに、施策が効果に結び付いているというデータを示すよう、がん対策推進室の担当者に求めるきっかけとなった」(海辺氏)。

写真2 2010年のUICC研修に参加した天野慎介氏(写真右)は、がん登録について講演者に質問をぶつけた。

 また、10年に参加した天野慎介氏(厚生労働省がん対策推進協議会会長代理)は、がん登録に関して国際的に研究している講演者に対し、「日本では個人情報保護法が先に成立したこともあり、がん登録が進んでいない。どのようにすればよいか」と質問をぶつけた。するとその講演者は「がん患者などの当事者が、『がん対策を進めるためにはがん登録が必要だ』と訴えていくことが、がん登録推進の鍵になるだろう」とアドバイスしたという(詳細は、がん政策情報センターのUICC〔国際対がん連合〕「世界がん会議」参加レポートを参照)。天野氏は、「日本でがん登録が進まない現状に強く問題意識を持っていたが、患者としての役割を再確認できた」と語っている。

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