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レポート

2015/10/13

NPO法人 エンパワリング ブレストキャンサー(E-BeC)理事長の真水美佳氏に聞く Vol.1

乳房再建術、保険適用後も「費用」のハードルを感じる患者が多い

聞き手は満武里奈=日経メディカル

 NPO法人エンパワリング ブレストキャンサー(E-BeC)は乳がん患者を対象に、乳房再建に関するアンケートを毎年実施している。E-BeC理事長の真水美佳氏に今年のアンケート結果、そして乳房再建をめぐる現状と課題について話を聞いた。Vol.1では今年のアンケート結果について解説する。


E-BeC理事長の真水美佳氏

――「乳房再建に関するアンケート調査」を毎年やっていらっしゃるのですね。
真水氏
 はい。一昨年に開始し、今年で3年目になります。昨年実施した第2回アンケート調査の結果は、本年6月末にNPO法人エンパワリング ブレストキャンサー(E-BeC)のホームページに公開しました(2014年「乳房再建に関するアンケート調査」)。

 E-BeCは、全国各地で乳房再建に関する情報を発信するキャラバンやセミナーを年3〜4回ほど行っていますが、この際に参加者からアンケートを取っています。乳房再建手術の経験者を含む乳がん患者さんたちの意識を把握することで乳房再建手術に関する社会的認知や理解の向を図ることがその目的です。

――2014年版の「乳房再建に関するアンケート調査」の概要を教えてください。
真水氏
 詳細については、ぜひホームページからご覧になっていただきたいのですが、2014年の調査では280人の参加者から回答を得ることができました。

 患者の属性では、年代は40代、50代が圧倒的に多かったです。これは乳がんの頻発年齢とほぼ一致しています。調査対象の7割は既婚者で、夫もしくは特定のパートナーはいないという人は25%でした。未婚・既婚にかかわらず子どものいる人が63%を占めました。調査対象の9割はすでに乳がんの手術を受けており、その大半は過去5年以内でした。

 まず、乳がん手術で乳房を失うことを手術前に知らされたとき、どのように感じたかを尋ねたところ、最も多かったのが「ショック」(152人)でした。続いて「生命が助かるなら仕方がない(148人)」「まず病気をきちんと治そう(123人)」で、大きなショックを受けつつも毅然と現状を受け止め、治療に向けて前向きに気持ちを切り替えている人が多かったことも分かりました。このように考える人は、独身者より既婚者、子どものいない人よりいる人の方に多く、家族や子どもの存在が「生きる」「治す」というモチベーションを高めるからではないかと思われました。

Q:乳がん手術で乳房を失うことに対する気持ち(単位:人)
(E-BeCホームページより、※クリックすると拡大します)

 次に手術で乳房を失った後、心や身体に生じた困りごとを質問したところ、「温泉やジムに行けなくなった(138人)」、「下着のこと(117人)」と続きました。そのほか、「身体のバランスの悪化(70人)」「精神的に不安定になった(66人)」など、心身への悪影響を実感する人も多いことが明らかになりました。こうした悩みを解決する上で、「乳房再建手術」が果たし得る役割が大きいのではないかということを示唆するデータと言えるでしょう。

Q:乳がん手術後の身体やこころの変化(単位:人)
(E-BeCホームページより、※クリックすると拡大します)

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