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レポート

2015/9/29

第8回市民公開講座より

腎がんと診断されたら〜よく理解し、最適な治療を選択するために〜Vol.1

●腎がんとはどのように見つかりますか?
―増加する「偶発がん」、検診や人間ドックでは積極的に超音波検査を―
高橋正幸氏(徳島大学大学院医歯薬学研究部泌尿器科 准教授)


 腎がんが見つかるきっかけは、(1)偶然に見つかる、(2)何らかの症状があり、病院を受診して見つかる―の2つに大きく分けられる。

 (1)の偶然に見つかる割合は、最近では大きく増加し70%以上の患者において偶然に腎がんが見つかっている。偶発がん(偶然に見つかったがん)が見つかるきっかけはさらに2つに分かれ、健康診断や人間ドックで見つかる場合と、他の病気で経過観察中に、超音波検査やCT検査を受けて見つかる場合とがある。

 健康診断や人間ドックで腎がんが見つかる割合は0.04-0.1%で、約1000-2500人に1人の計算になる。このような偶発がんでは、腎臓にがんがとどまり、周囲に広がったり転移したりしていない「早期がん」である割合が約75%に上る。早期がんは手術により根治できる可能性が高い。

 一方、(2)でみられる症状には、尿路症状として、わき腹に腫瘤が触れる、わき腹に痛みが出る、尿に血が混じる(血尿)−の3つがある。さらに尿路外症状として、腎がんのがん細胞がリンパや血液の流れに乗って転移すると、その臓器に特有の症状が出てくる。がんが進行すると、がん細胞が産生するさまざまな有害物質による全身症状もみられるようになる。

 他の臓器に転移した場合の主な症状には、腹部リンパ節転移では足のむくみ、肺転移では咳や血の混じった痰(血痰)、呼吸困難、骨転移では骨の痛みや麻痺、脳転移では吐き気や頭痛、意識障害などがある。また主な全身症状には、発熱、全身倦怠感、体重減少、消化器症状(食欲低下、吐き気、便秘、下痢)などがある。

 このような症状があるがんは、早期がんである割合が約36%に低下する。尿路症状が出てから見つかる腎がんは早期発見されず約2-3年を経ており、また尿路外症状が出てから見つかる腎がんは約2.5-4年を経ているため、より進行していることが多く、治療は難しくなる。生きられる期間(生存期間)も、偶発がんと比べて他の臓器に転移したがんでは限られてしまう。

 高橋氏は、「腎がんはできるだけ早期に見つけて、早く治療する必要がある」と強調し、早期がんの段階で見つけるために以下のポイントが重要と話した。(1)健康診断での超音波検査は必ず受ける、(2)血尿を指摘された場合は、症状がなく、目で見てわからなくても、泌尿器科を受診する、(3)他の病気で治療中に、担当医からCTやMRIの検査を勧められた場合は積極的に受ける、(4)肉眼でわかる血尿があれば、自己判断せずに泌尿器科を受診する、(5)その他の尿路症状や全身症状がある場合も早く受診する。

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