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レポート

2015/5/19

NPO法人キャンサーネットジャパンらがセミナー「もっと知ってほしい がんと在宅医療のこと」開催――Vol.2

1人暮らしでも自宅で最期まで過ごすことは可能

福島安紀=医療ライター

Q7: 在宅医療を導入するタイミングについて具体的に教えてください。

A(佐々木) 訪問診療を導入するのは、一般的には、1人で通院が困難で、継続的に健康管理が必要になったときです。ただ、がんの方については、亡くなる直前に急激に容体が変化するので、通院が本当に困難になる前から早めに導入したほうがいいと思います。
その目安ですが、痛み止めの薬が通常の鎮痛薬では耐えられなくなって、オピオイドと呼ばれる医療用麻薬を使い始めた時には、病態が変化してきていると考えて、その辺りから在宅医療を検討するとよいのではないでしょうか。がんの治療は病院に定期的に通院しながら、細かい健康管理は訪問診療でサポートすることもできます。


Q8: 訪問診療と病院への通院の併走とは具体的にどのような分担になるのでしょうか。

A(佐々木) がんに限らず、パーキンソン病のような特殊な病気は病院の専門医の意見を聞きながら、在宅で薬を処方したりそれ以外のケアをしたりします。がんの場合は、症状を緩和するために使う抗がん剤を病院に通院してもらいながら、訪問診療で緩和ケアや健康管理をしているケースがあります。抗がん剤治療など病院での治療をしていない人でも、病院とのつながりが切れてしまうのは不安だということで、訪問診療も受けながら、病院への通院を続けている方もいます。


Q9: 在宅医には精神科医、精神的な不安に対応できる医師もいますか。

A(佐々木) 例えば、病院の緩和ケアチームには精神科医がいることが多いですし、在宅での緩和ケアにも精神科医が入ることがあります。ちなみに、私たちの診療所には常勤の精神科医が1人と非常勤の精神科医が3人います。ただ、終末期の苦痛の根源は自己の存在が消失していくというスピリチュアルな苦痛にあることが多いのが特徴です。そういったスピリチュアルな苦痛は、精神科医がカウンセリングをしたり向精神薬を処方したりすると多少はよくなりますが、本質的には、何らかのその人に対する援助的な関わりをすることが非常に大事で、それは必ずしも精神科医でなくてもできると考えています。


Q10: がん患者の心のケアで心がけていることはありますか。

A(佐々木) 私が心掛けているのは、患者さん本人の支えを見つけることです。自分にとって支えとなる存在、自分が支えとなっている存在はないかということをちょっと考えていただくようにしています。
 例えば、近い将来孫が生まれるかもしれない、夫のためにもう少し生きていかないといけない、息子が大学を卒業するまでは頑張りたい、桜の季節までなど将来に目的、目標があると頑張れます。人によっては何が支えになるか分からないので、それはその人と話しながら探していきます。ご本人の支えは、看護師、古くから関わりのあるヘルパーが上手に引き出してくれることもあります。その辺はチームでサポートしていきます。

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