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レポート

2015/3/31

セカンドオピニオンや希少がんの病院選びなどで活用

全国48カ所のがん相談支援センターで病院別の治療実績を検索できるシステム導入

福原麻希=医療ジャーナリスト

数字のある情報が安心材料になる
 たとえば、こんな事例があったそうだ。
 多発性骨髄腫の患者から、「今、診てもらっている病院は症例数が少ないので、他院のほうがいいのではないか」と相談があった。多発性骨髄腫は、がん化した異常細胞によって血液をつくりだすことができなくなる病気で、年間10万人あたり2、3人が発症する希少疾患の一つである。

 そこで、がん専門相談員が施設別がん登録件数検索システムを活用して、患者が通院する病院の治療実績を調べたところ、2009〜12年の期間中に26例あり、他県の病院ほどではないが、県内でも治療経験値が高いことが分かった。

 さらに、相談員が臨床試験の実施状況もサイト(「がんの臨床試験を探す」)で調べたところ、その病院では多発性骨髄腫の新薬の治験中であることも把握できた。

 患者は電話相談の最後に、「今の病院、今かかっている医師を信用していいんだと確認できた」と安堵したという。

 また、別の電話相談では、神経内分泌腫瘍(NET)の患者から「最初は膵臓にがんができたが、その後、別の臓器にもできた。そのたびに異なる診療科で治療を受けていて不安です」という問い合わせがあった。

 そこで、がん専門相談員が施設別がん登録件数検索システムを活用して、患者が居住する県にある病院の治療実績を調べたところ、2009〜12年の期間中、同疾患の治療経験のある病院は3カ所しかなく、しかも4例以下だったことが分かった。(この検索システムでは、病型別の症例数が4例以下の場合、個人情報の観点から実数を発表していない)。

 神経内分泌腫瘍とは、がんが体内のあちこちにできる病気で、国内の患者は10万人に5.25人発症すると推測されるほど患者数は少ない。

 患者に電話でこれらのことを伝えたところ、「なるほど、そんなに珍しい病気だったから、病院内でも手探りで治療をしていたんですね」と今の状況を理解することができ、安心につながったという。

検索システムの画面
新しい検索システムでは、組織型別、治療法別のほか、患者数の多い五大がんはステージ別の治療実績も分かるようになった。

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