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レポート

2015/1/6

昭和薬科大学医療薬学教育研究センター准教授の渡部一宏氏に聞く

がん性皮膚潰瘍臭のケアに保険適応を取得したゲル製剤登場

加藤勇治

 いよいよ日本でも、がん性皮膚潰瘍臭に対する医薬品が登場した。スイスに本社をもつ製薬会社のガルデルマ株式会社が英国で長年販売している「ロゼックスゲル0.75%」(販売名、一般名:メトロニダゾール)が日本でも2014年12月に承認された。厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で検討され、開発をガルデルマ株式会社に要請したことを受け、国内で臨床試験が進められた。
 この製剤の承認は、多くのがん性皮膚潰瘍を伴うがん患者のQOL改善に役立つと期待されている。聖路加国際病院の病院薬剤師として、がん性皮膚潰瘍臭の対策に長く取り組み、「ロゼックスゲル0.75%」の臨床試験にも関わった昭和薬科大学医療薬学教育研究センター准教授の渡部一宏氏に、がん性皮膚潰瘍臭に対する対応のこれまでの経緯を含め、話を聞いた。


 いよいよ「ロゼックスゲル0.75%」が日本でも使用可能になるので、がん性皮膚潰瘍臭に対するケアが充実していくと期待しています。

 がん性皮膚潰瘍臭とは、残念ながら腫瘍が進行し、皮膚への浸潤や転移に伴い臭気を産生する菌が増殖することによって放たれる臭いです。

 がんは進行するとときに表皮に出てきてしまい、組織が盛り上がったり崩れてしまったり浸出液が発生したりします。この潰瘍病変ではがん細胞が増殖・死滅を繰り返しているのですが、その部位に嫌気性菌が感染し、強い臭いを発生してしまうのです。

 この臭いはとても強いもので、患者さんご自身だけでなく、ご家族やお見舞いに来られる知人にとっても負担になってしまうものです。このがん性皮膚潰瘍臭は特に乳がんの終末期に多く認められるのですが、ご家族や知人と過ごす大切な時期にこうした強い臭気が発生して面会もままならなくなるという場合もありとても残念なことです。実際、過去にこのがん性皮膚潰瘍臭のため、「誰とも会いたくない」と言われた患者さんもいらっしゃいました。また、治療にあたる医師や看護師、薬剤師など医療従事者にとっても負担になるものでもありました。

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