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レポート

2014/12/22

〜アイビー千葉(乳がん体験者の会)公開講座〜

乳房再建で「温かく、柔らかく、美しい乳房」を取り戻す Vol.2

森下紀代美=医学ライター

 日本人女性の約20人に1人が罹患するとされる乳がん。治療では根治性が最優先されるが、QOLも重要視されておりの、手術は乳房をできるだけ残す術式へと変化してきた。それでもなお、全切除術による乳房の喪失や、温存手術後の乳房の変形など、悩みを抱える患者は多い。

 乳がん体験者の会「アイビー千葉」が2014年10月に千葉県八千代市で開催した公開講座「進歩する乳房再建〜温かく柔らかい乳房再建を〜」では、これまで1000名に上る乳がん患者の乳房再建に携わってきた横浜市立大学附属市民総合医療センター形成外科准教授の佐武利彦氏が、乳がん手術後の再建方法について講演。続いて、同センター病棟看護師の岩元絵美氏が乳房再建術の看護について解説した(Vol.1を参照)。

 Vol.2では、参加者から寄せられたさまざまな質問に対し、佐武氏と岩元氏が回答したQ&Aセッションの様子を紹介する。



横浜市立大学附属市民総合医療センター准教授の佐武利彦氏

Q1:1型糖尿病の診断を受けています。再建する際のリスクにはどのようなものがあるのでしょうか?

A(佐武) 糖尿病患者さんでは、手術後の傷の治りが悪いこと、感染症が起こりやすいことを考える必要があります。そのため、血糖が厳重にコントロールされて全身管理がきちんとできていること、血管が移植手術に問題がないことが重要で、この2点がクリアできていれば再建手術は可能です。

 今年、横浜市立大学附属市民総合医療センターで再建手術を行った糖尿病患者さんは、通常の手術前日よりも早く、手術の4、5日前に入院していただき、血糖の管理を厳重に行いながら、全身麻酔で普通に手術を行いました。紹介された病院と当院の糖尿病科の先生が連携し、麻酔科や病棟でも十分な準備をしましたから、特に問題なく手術ができ、患者さんは退院しました。

 乳がんの患者さんは、年齢的に高血圧や高脂血症などのさまざまな基礎疾患を持っていたり、乳がんの術後補助療法の副作用でいろいろな症状が出ていたりすることも多いのですが、再建手術では、そうした基礎疾患や副作用の症状がコントロールされていることが大前提になります。全身麻酔の手術は、時間の長さに関わらず、いろいろなリスクを伴います。そうしたリスクを減らすため、内科的な管理が適切に行われていることが重要です。基礎疾患などがきちんとコントロールされていて、麻酔がかかっても危険な状態にならない、術後もリスクが少ないと考えられる状態であれば、手術を妨げることはありません。難しい合併症を持つ患者さんもいますが、大きな病院であれば様々な診療科の先生と連携が取ることができます。

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