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レポート

2014/12/30

〜NPO法人キャンサーネットジャパンらがセミナー「もっと知ってほしい がんと脱毛・皮膚のこと」でQ&Aセッション

「薬物療法中は毛染めをしてはいけないの?」

福島安紀=医療ライター

Q7:もともとアトピー性皮膚炎などの皮膚炎がひどい人の場合、分子標的薬の治療ができないということはありますか?

A(山崎) もともと皮膚炎がある、もしくは乾燥肌だから分子標的薬による治療ができないということはありません。むしろ、そういう人のほうが日ごろからスキンケアをやっているから、皮膚障害の副作用が軽くて済む場合があります。皮膚障害の治療をしていて実感するのは、男性と女性ではスキンケアに対する意識が全然違うことです。女性の方がずっと意識が高く、手入れしているので、皮膚障害の出方が軽くて有利なのです。もともと皮膚の弱い人は心配だからスキンケアを一所懸命やっているはずです。だからぜひそれを続けて欲しいですし、うまく皮膚炎をコントロールする方法を日々研究してほしいですね。


Q8:薬剤師ですが、ステロイドを嫌がる患者さんにどのように説明したらよいでしょうか?

A(山崎) ステロイドを嫌がる患者さんに対して私は、何が怖いのかを聞くようにしています。でも、ほとんどの人は印象でおっしゃっているので答えられません。ステロイド外用薬を使ったら内臓など体のどこかが悪くなると誤解している人が多いのですが、世の中で一番強いステロイドを全身に塗ったとしても、血液の中にその薬が回ることはありませんので誤解しないようにしてください。

 ステロイド外用薬を過剰に使用した際に発現する可能性がある副作用としては感染しやすくなること、それからステロイドざ瘡と呼ばれるニキビです。分子標的薬による皮膚障害の治療のためにステロイド外用薬を使っている患者さんたちは肌を清潔に保ち保湿をするスキンケアをしっかり行うことで、感染、あるいはステロイドざ瘡はほとんど起こらないことを説明します。また、アトピー性皮膚炎の人の場合、幼児期から20歳くらいまでステロイド外用薬を塗ることがありますが、EGFR阻害薬などで起こるざ創様皮膚炎の場合は4〜6週間程度、皮膚炎が起こっている部分にステロイドを塗るだけです。そのくらいの期間、限られた場所にステロイドを塗るすることは、実はそんなに心配ないと理解してもらえると治療がスムーズになります。ステロイドの強さには段階があり、弱いので済むようなら弱いステロイドを使い、効果が不十分なときはいったん期間限定で強くして、その後弱くするようにもしています。ステロイドは必要なときに使う分には怖くない薬ですし、がんの治療が続けられるために何が優先かを考えると、ステロイドの副作用を考える優先順位は低いということを分かっていただけるのではないでしょうか。

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