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2013/10/29

がん検診で女性も積極的に自分の健康管理を

福島安紀=医療ライター

 乳がん子宮頸がん子宮体がん卵巣がんといった女性特有のがんの患者数、死亡率が増えている。そうした状況を改善すべく、食品・健康関連事業を展開する味の素が10月1日、東京都内で、「女性のライフスタイルの変化と健康管理について〜働く女性の健康課題と増え続ける婦人科がん対策〜」をテーマにメディアセミナーを開催。三菱UFJニコス統括産業医で労働衛生コンサルタントの中野里美氏と横浜市立大学附属病院化学療法センター長で婦人科医の宮城悦子氏が講演した。


三菱UFJニコス統括産業医の中野里美氏

 「働き盛りでもある性成熟期(18歳〜45歳)から54歳までの若い年代では、女性のがんの罹患率が男性より高くなっています。がんと診断される女性は、20代で男性の1.6倍、30代で男性の2.3倍です」

 三菱UFJニコス統括産業医の中野里美氏は、「現場から見た働く女性の健康問題」と題した講演でそう指摘し、女性特有のがんが増えている背景を話した。

 「現代の女性は、初経を迎える年齢が早くなる一方で、晩婚化が進み、また未婚、子供を産まない女性も増加しており、出産・授乳の経験が著しく減り、生き方が多様化しています。ライフスタイルの大きな変化によって昔と比べると月経の回数が9培近く増加し、その分女性ホルモンの影響を受ける人が増えています。乳がんや子宮体がんは女性ホルモンの刺激がずっと続くことによって増加することが知られており、現代の女性はがんになりやすいと言えるのです」(中野氏)。実際、乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんのすべてにおいて30年前と比べて患者数が増えている。

 また、乳がん、子宮頸がん、肺がんなど多くの病気のリスクを高めるのが喫煙だが、女性の場合、20代から40代で喫煙者が多く、女性特有のがんが発症しやすい年齢と重なる。

 がんになったとしても早期発見できれば治る可能性は高い。現在、死亡率を下げる科学的根拠があるとされるがん検診は、子宮頸がん、乳がん、胃がん、肺がん、大腸がんの5つだ。しかし、日本では国や自治体がさまざまなキャンペーンを実施しているのにもかかわらず検診受診率はなかなか上がらないのが現状だ。

 これに対し中野氏は次のように強調した。「乳がん、子宮頸がんについては、OECD加盟国の中で極めて低くなっています(図1)。また、健康診断やがん検診で精密検査が必要だと言われた後の検査受診率も低いのです。必要に応じて精密検査と治療を受けることが重要。女性が健康を維持し、長く社会で活躍するためには、健康診断やがん検診の定期的な受診も含め、主体的に体調を管理することが大切です」

図1 子宮頸がんと乳がんの検診受診率の国際比較
(OECD Health Data2012より)
(図をクリックすると拡大します)

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