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2013/6/4

がんと生殖機能温存 vol.2

血液がんの治療前に知っておきたい生殖機能温存法

福島安紀=医療ライター

 白血病悪性リンパ腫といった血液がんでは、抗がん剤治療や全身放射線療法によって、不妊になるリスクがある。治療の進歩により血液がんが治る人が増えてきている現在、患者の生殖機能温存はどこまで可能で、どのような選択肢があるのか-―。4月21日に東京で開かれた日本がん・生殖医療研究会のシンポジウムで、自治医科大学付属さいたま医療センター血液科教授の神田善伸氏が行った発表をもとにまとめた。


自治医科大学付属さいたま医療センター血液科教授の神田善伸氏

 「血液がん患者の場合、年齢や受ける治療の内容によっては、精巣機能や卵巣機能が治療後しばらく経過すると元に戻るケースが多いです。しかし、性腺(生殖)機能が戻らないリスクが高いのは、特に、骨髄移植など造血幹細胞移植を受けたときです」。白血病や悪性リンパ腫など血液がん患者が不妊になるリスクについて、神田氏はそう話す。

 通常の化学療法や放射線療法でも生殖機能に悪影響を及ぼすことがある。米国臨床腫瘍学会(ASCO)が2006年に発表した、がん患者における妊孕性温存に関するガイドラインによると、男性、女性それぞれが生殖機能を失うリスクは表1の通りだ。

表1-a 血液がんの治療で男性が精巣機能を失うリスク(表をクリックすると拡大します)

表1-b 血液がんの治療で女性患者が卵巣機能を失うリスク
(J Clin Oncol 2010; 28(32): 4831-41を改変) (表をクリックすると拡大します)

 「精巣は放射線に弱く、がんの放射線治療としてはわずかな線量である2.5Gy以上の放射線が睾丸に照射されると、遷延性(長期間あるいは半永久的に)無精子症になってしまいます。成人女性の場合も6Gy以上の放射線が腹部や骨盤に照射されると80%以上の人が無月経になります。また、抗がん剤の中で、男女ともに不妊になるリスクが高いのが、プロカルバジンを使った化学療法です」と神田氏はいう。

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