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レポート

2013/5/14

乳がん術後の腕や肩の障害を防ぐマッサージ・運動のポイント Vol.2

加藤勇治

 乳がんを患って、乳房や脇の下のリンパ節を切除した場合、切除した側の腕(上肢)にリンパ浮腫や腕を動かしたときの痛み、皮膚のひきつれ感が起こる。こうした腕の症状は、術後から腕の運動やマッサージによって予防することができる。

 ここでは、腕や肩の障害を防ぐ運動やマッサージに詳しい東北大学大学院医学系研究科保健学専攻がん看護学分野教授の佐藤冨美子氏に、乳がん術後に見られる上肢機能の異常がなぜ起こるのかを解説していただくとともに、こうした上肢機能障害を予防するための腕の変化の評価やマッサージ、運動を紹介していただいた。このVol.2では、実際の予防のための生活やマッサージ、運動について解説いただきます。


東北大学大学院医学系研究科保健学専攻がん看護学分野教授の佐藤冨美子氏

1 リンパ浮腫の予防と改善方法

 リンパ浮腫を予防するためには、以下のことを心がけると良いでしょう。

リンパ液の流れをよくしましょう。

・手術翌日から指、肘の曲げ伸ばし運動を行いましょう。手術で入れたドレーン(管)が抜けた後は、肩まわしや腕を息を吸いながら横に広げ、息を吐きながら腕を胸元に戻す運動をしましょう。

・灯油タンク程の重い物を持つことや、2時間以上の運転やパソコン操作、引っ越し、育児や介護は腕に負担がかかります。適宜休憩を入れたり、肩まわしなどの運動を取り入れましょう。

・冷房で腕を冷やしすぎないようにしましょう。

・衣類や下着は身体を締めすぎない、ゆったりとしたものを身につけましょう。

・寝るときは手術をした腕を下にしないように習慣化しましょう。

・寝るときに、手術をした側の腕の下にバスタオルを2枚くらい重ねて敷き、なるべく心臓より高い位置に保ちましょう。

・血圧の測定は、手術を受けていない側の腕で行いましょう。

・腕が重い、だるいなどの症状を自覚したときには、腕をなるべく安静にし、マッサージや運動をしましょう。

・マッサージは皮膚に手のひらをくっつけるようにして、優しく円を描きながら動かしましょう。手のひらを強く押しつけないように注意しましょう。

腕に傷を作ると血液の循環量が増え、リンパ液が滞ってむくみやすくなるため注意しましょう

・けがや虫さされに注意しましょう。

・家事や庭仕事の時には手袋を着用し、水を使った後はハンドクリームなどで肌の手入れをしましょう。

・手術をした側の腕には鍼やお灸を絶対に受けないようにしましょう。

・採血や注射は、手術を受けていない側の腕で行いましょう。

太りすぎはリンパ液の流れを悪くするので気をつけましょう。

・体重はできるだけ毎日測定しましょう。

・栄養バランスに注意した食事を摂るようにこころがけ、ウォーキングや水泳などの有酸素運動を生活に組み入れましょう。

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