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2013/4/23

乳房再建の専門学会が誕生、インプラントの保険収載が追い風

小崎丈太郎=日経メディカルCancerReview

 手術の後始末から、手術方針の決定にも介入する。前面に出てくる形成外科医の姿は、乳がんの外科手術が新しい時代を迎えつつある象徴なのかも知れない。

強度を増した乳房インプラントに保険収載へ

 乳房再建術には、主に患者の脂肪組織を移植する自家組織移植と乳房インプラント(シリコンゲル充填人工乳房)を移植する2つの方法がある。自家組織移植は保険診療として実施されているが、インプラントは自由診療となっている。しかし、昨年薬事法による承認を受けたゲル充填人工乳房(「ナトレル ブレスト・インプラント」、写真)は乳がん手術後の乳房再建を適応に、近く保険収載される見込み。保険が使えるようになれば患者負担はぐっと下がり、一挙に普及する可能性がある。

 乳房インプラントといえば、過去にゲルが漏れ出し自己免疫疾患を誘発するなどの問題が指摘され、1992年には米食品医薬品局(FDA)が承認を取り消す事態もあった。後にこの漏れ出しが誤解であることが明らかになったが、インプラントに対する見直し機運が高まる契機となった。ゲル充填人工乳房は、表面強度を増し、内容物(ゲル)の凝集度を高め、乳腺組織への浸潤を抑えるなどの改良が加えられた製品で、2006年にFDAによって改めて承認されたもの。

 しかし、厚生労働省は、保険による使用は、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会が定めるガイドラインに従って認定された施設で認定された医師が使用した場合に限定している。施設の認定要件には乳腺外科医と形成外科医の双方が勤務していることが必須で、医師は認定講習会を受講する必要がある。また全ての症例の追跡を可能にする市販後調査の実施を輸入元のアラガン・ジャパン(http://www.allergan.jp/index.htm)に義務付けた。日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会でも症例登録を進め、事故などが起きた場合はアラガン・ジャパンに通知する体制を取る。

 厚生労働省のこの判断で、この認定講習会は、4月3日の東京を皮切りに、第21回日本乳癌学会学術集会が開催される6月の浜松、第1回日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会総会が開催される9月の神戸の、年内に合計3回実施されることになっている。

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