このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

Report レポート

レポート一覧へ

新着一覧へ

レポート

2013/4/23

乳房再建の専門学会が誕生、インプラントの保険収載が追い風

小崎丈太郎=日経メディカルCancerReview

 これまでは、乳房再建を希望する患者の多くが美容外科の扉を叩き、100〜150万円などの金額を自己負担し、再建手術を行ってきた。しかし、4月以降は保険が利くことになり、10〜20万円の負担で、再建術を受けることができるようになる。ただし、どこでもインプラント手術ができるわけではなく、厚生労働省は承認条件として「インプラントを使用する医師や施設に関する基準を示すガイドラインの作成」を関連学会に求めている。過去の製品で、移植したシリコンバッグが破裂して、成分が全身に散り、重篤な自己免疫疾患を発症する事故が起こったことがあるためだ。同省は、こうした事態が再び起こることを警戒している。

 ここでいう関連学会とは、これまでは日本形成外科学会と日本乳癌学会ということになるが、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会が発足した後は、ここが中心になってガイドラインの作成を進めることになると大慈弥氏は説明する。

新学会の武器はガイドライン

 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の設立にあたっては、日本形成外科学会と日本乳癌学会から同数の理事を選任するよう配慮された。第1回大会の会長には形成外科医の大慈弥氏が選ばれているが、理事長は日本乳癌学会の理事長を経験した園尾博司氏が就任、大会の副会長には乳腺外科医の中村氏が就任するなど、バランスが考慮されている。

 手術前に乳腺外科医と形成外科医が切除方法や範囲について協議する―。こんな光景が見られる日が来るのか。「そうなる必要がある」と乳腺外科の立場から中村氏は指摘する。乳房再建技術が乳がん手術の標準的な手技として確立し、患者の関心が高まれば、乳がん手術を行う前の説明に、再建という選択肢について患者に説明する義務が生まれる。そうした状況1つ想像しても、乳房再建を得意とする形成外科医のフォローが必要となることは疑いようがない。

 また、保険収載と引き換えにガイドラインの作成を学会が受けたことの意味は大きい。同学会のガイドライン作成委員会は既に基本案の検討に着手しており、保険によるインプラント使用の条件を定めている(表参照)。こうしたガイドラインの規定に合わない施設は、実績があっても保険によるインプラント手術を行うことができないという事態も想定される。 

この記事を友達に伝える印刷用ページ