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レポート

2013/4/30

体験生かして仲間を支える・がんピアサポーター

日本対がん協会が患者代表らと研修テキスト・DVDを作成

福島安紀=医療ライター

 同じようにがんを体験した仲間(ピア)として、患者・家族の話を聞き、支援するピアサポーターの活動が全国に広がっている。日本対がん協会は、これからピアサポーターを始める人向けの研修テキストと模擬相談DVDを3月に完成させた。実際にはどのような活動をしているのか。千葉県が養成したサポーターが活躍する「ピア・サポーターズサロンちば」を訪ねた。


 研修テキスト・模擬相談DVD「がんピアサポーター編〜これからピアサポーターをはじめる人へ〜」は厚生労働省の委託事業として、日本対がん協会が事務局となって作成したもの。患者代表と医療の専門家が運営委員会として話し合いを重ね、3月に完成した。作成にあたっては、公開シンポジウムを開催したり、試作版をNPO法人や県の研修で使ってもらったりなど、全国の患者・家族、医療関係者から意見収集を行った。

 「がん診療連携拠点病院の相談支援センターとは別に、2011年度から、都道府県単位で、がん患者・家族の相談支援を行う地域統括相談支援センターの整備が始まりました。この地域統括相談支援センターにおいて、そこで活動するがんピアサポーターの研修プログラムを作って欲しいという要望がありました。同センター以外で活躍するピアサポーターの研修にも、幅広く活用していただければと考えています」。がん総合相談に携わる者に対する研修プログラム策定事業運営委員会委員長で、悪性リンパ腫の患者会「NPO法人グループ・ネクサス」理事長の天野慎介氏は、テキストとDVDを作成した経緯をこう話す。

対がん協会が作ったテキスト

対がん協会が作ったDVD

個人情報を守り医療介入はしないことが重要

 研修テキストによると、ピアサポートとは「体験を共有し、ともに考える」こと。ピアサポートをする人がピアサポーターだ。がん体験者によるピアサポート活動については、さまざまな地域で患者支援団体などの自主的な活動として広がってきた経緯がある。

 「ピアサポートの活動を評価する声が多い一方で、過去には、がんピアサポーターとして聞いた個人情報をブログに書いてしまったり、特定の病院を勧めてしまったりといったトラブルも発生しています。また、がんピアサポーター自身がある程度訓練を受けていないと、患者・家族の言葉をどう受け止めていいか分からず傷ついてしまうこともあります。研修テキストや模擬相談DVDには、これからピアサポーターを始める人たちがそういったトラブルをできるだけ避けるために必要と考えられる基本的な知識、守るべきルールを盛り込みました」と天野氏は語る。

研修プログラム策定事業運営委員会委員長の天野慎介氏(左)と日本対がん協会がん総合研修プログラム策定室事務次長の松澤智子氏

 研修テキストで、ピアサポーターにとって大事なこととして挙げられているのは、(1)相談者を大切にする、(2)相談者の求めていることを考える、(3)個人情報を守る、(4)医療行為に関する内容に踏み込まない、(5)ピアサポーターの影響と責任を考える、(6)活動を振り返り、スキルアップを図る、(7)自分自身を大切にする―といった7点。DVDでは具体的に、悪い例と良い例が実演を交えて紹介されている。

 テキストとDVDは、都道府県統括相談支援センターや拠点病院の相談支援センター、患者団体などにすでに無償で配布。日本対がん協会のホームページ
からダウンロードもできる。

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